朝倉郡筑前町の全町民へ米5キロ配布 2日間で半数に
九州朝日放送
物価高騰への対策として、福岡県筑前町が進めている『すべての町民への新米の無料配布』。 開始2日で、町民の半数に配り終える大盛況ぶりです。 16日も新米の配布場所(朝倉郡筑前町東小田)のJA筑前あさくら平成カントリーエレベーターでは、町民から口々に町への感謝が聞かれました。 筑前町の田頭喜久己町長も「まさにこういう時こそ、筑前町・米の生産地が出番だろうと思って。すでに土曜・日曜で1万5千人、半数の方が来てくれた。ありがたい」と、その手応えに満足げです。 来年で発足20周年を迎える筑前町。 それを記念して、収まらない物価高騰などへの対策として、町は今、地元で収穫された新米の無料配布を進めているのです。 田頭町長は、「身近な田園風景で獲れた米を食することが出来るという事で、田舎の中の楽しさ嬉しさを実感されていると思う」と話します。 嬉しいのは、もらう側だけではありません。 米農家の品川将敏さんは、「町に買っていただいて、それを全町民に配布。私たち農家にとっても有難いし、全町民もそのように思っているんじゃないですか」と、WinWinな取り組みだと話します。 お米が高騰して、購入するハードルが以前より高まる中で、町の買取りは農家の収入維持に繋がっているといいます。 品川さんは、「肥料、農薬、機械、どんどん値上がりしていって農家が苦しんでいた。ここでやっと適正価格に戻ったと思っています。今後とも引き続き状況に応じてやってもらいたい」と話します。 お米は19日までは町内3カ所のカントリーエレベーターで。 20日から来月末までは筑前町役場で配られます。 続く物価高騰に、どう向きあっていくか。 他の自治体も、何らかの対策が求められそうです。
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