稲垣吾郎、「BISTRO SMAP」からレストラン&カフェ開店まで “食”を身近に歩んだ料理の道
「料理は身近なもの」という稲垣吾郎の考え方
これらの言葉をすくいとってみると、稲垣は基本的には、食べるうえでも、作るうえでも「料理は身近であるべきだ」と考えているように思える。どうしても「料理」というと、手間暇をかけたものが「素晴らしい」と思われがち。でも実際はそうではない。簡単でもいいので作ること自体が「素敵なこと」なのだ。こと私たちの生活に置き換えてみると、仕事で忙しかったりするとついつい料理まで手がまわらなかったりする。そんな時、ちょっとでも何かを作ってみると、「こんなに忙しいのに、15分くらいで一品作っている自分は偉い」と自己肯定感が上がったりする。筆者はまさにそうなのだが、料理は、やってみるととても気持ち良いものなのだ。 稲垣も、料理は決して背伸びするものではなく、時短料理でも、ありものを使った料理でも、なんでもいいので気軽に楽しむべきだと捉えているのではないだろうか。そう考えると、『ななにー』でバヤシが炊飯器でローストビーフを作ってみせたことに興味津々になっていた理由も頷ける。 そういった料理観が根底にあるので、逆にBISTRO J_Oでは「せっかくわざわざ外出して食べにきてもらったのだから、とびっきりのものを味わってもらおう」という特別感のあるメニューを揃えているのではないだろうか。「そこでしか食べられないものを振る舞う」という点では、前述した『編集長 稲垣吾郎』での「その土地でしか食べられないものを食べる、という順番ならあるかもしれない」という言葉にも近い部分がある。 稲垣を見ていると、楽しんで料理をしていることがわかる。その姿に、私たちも「自分もちょっと料理をやってみよう」と背中を押されるものがある。 ※1:https://ameblo.jp/inagakigoro-official/entry-12505306146.html ※2:https://ameblo.jp/inagakigoro-official/entry-12373843785.html ※3:https://ameblo.jp/inagakigoro-official/entry-12328444766.html
田辺ユウキ