黒谷友香×北区・やまだ加奈子区長スペシャル対談「子どもの幸せを北区から作っていきたい」
子ども条例の制定は、あくまでもスタート地点
黒谷「こうやって話していても、やまだ区長はすごくパワフルですし、中学生の子どもたちと楽しくお話しされている様子から、北区への愛がすごく伝わってきます。そのバイタリティーはどこから生まれているのですか?」 やまだ「実は私、北区以外の場所に住んだことがないんです。昔から区のお祭りやボランティアに積極的に参加していて、家族旅行はしないけれど、商店街主催の旅行にはみんなで行くというまさに生粋の北区っ子。下町情緒があふれていて、温かい人たちもたくさんいる北区が本当に大好きなんです」 黒谷「そんな大好きな北区の人たちに、子ども条例の取り組みを知ってもらうために、どのようなことをされていらっしゃるのでしょうか?」 やまだ「北区の区報である『北区ニュース』4月1日号の一面に、子ども条例の内容を大きく掲載しました。町会や自治会を通して全区民、全世帯に配布もしています。ネットでも見ることができますよ」 黒谷「今はネットが主流の時代ですが、広報紙を手に取る方も結構多いですか?」 やまだ「“北区の情報をどこで知りましたか?” とアンケートを取ると、意外と『北区ニュース』と答える方が多いんですよ」 黒谷「『北区ニュース』は見た目もカラフルでついつい読みたくなりますね」 やまだ「子ども条例を根付かせるためには、権利の主体である子どもたちに知ってもらって、参加してもらうことが重要になります。広報紙などで情報を発信するだけでなく、学校に直接出向き、直接伝えていくことも進めていきたいと考えています」
子どもの幸せNO.1! 北区を誰もが戻ってきたくなる場所に
黒谷「改めて条例への思いをお聞きしたいのですが、『子どもの権利と幸せに関する条例』という名称にある“幸せ”というキーワードが、すごくポジティブで良いと思いました。これはやまだ区長を始めとする行政の皆さんが考えたんですか?」 やまだ「これは区立小・中学校の児童・生徒さんへのアンケートをもとにしました。条例には理念を宣言するための前文も記されているのですが、そこにも今回の子ども条例の主体である子どもたちから届いた思いと言葉を盛り込んでいます」 黒谷「子どもたちにとって、自分たちの意見がしっかり行政に反映されているという実感は貴重ですね」 やまだ「ありがとうございます。他にも、弁護士による『子どもの権利擁護委員と相談窓口』を設置し、子どもたちが悩みを気軽に相談できる仕組みを取り入れています」 黒谷「困った時に相談できる場所があるというのは心強いでしょうね」 やまだ「もちろん、仕組みを取り入れただけでは、本当に子どもたちのためになっているのか検証できません。そのため権利擁護委員とは別に、学識経験者や公募委員、学校関係者などで構成される子どもの権利委員会を設置し、ここに実際の権利の主体である子ども代表として、中学生10名に “子ども委員” として参加してもらう予定です」 黒谷「素晴らしい取り組みだと思います。最後に、今後の北区のへのお考えを聞かせていただけますか?」 やまだ「『子どもの幸せNo.1』をキャッチフレーズに “優しいまち” を作っていきたいです。具体的には、これからを担う子どもたちが“幸せだ!”と思ってもらえるようなまちです。子どもたちが北区で生まれて、育って、学んでよかったと思えて、大人になった時に戻ってきたくなるような、そんな場所にしたいですね」 黒谷「“あの時、相談できたから今がある” “また戻ってきたい” と思える場所があることは、子どもたちにとって大きな支えになると思います。来てくれた中学生のみんなも、北区を大事にしていこうね」 やまだ「黒谷さんも、ぜひまた北区に遊びに来てください!」
取材・文:FM中西