【ぼっち・ざ・ろっく!】青山吉能がアフレコ初日に「涙」した理由
『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!』の前編となる『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:』が、全国にて大ヒット公開中! 2022年に放送され大人気となったTVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』(はまじあき/芳文社「まんがタイムきららMAX」連載中)の全12話を、前後編からなる二部作に再編集。極度の人見知りで陰キャな少女・後藤ひとりが、ひょんなことからギター担当として《結束バンド》に加入。伊地知虹夏、山田リョウ、喜多郁代ら3人の個性的なメンバーとともに成長していく姿が描かれていく。 今回はそんな後藤ひとり役を演じる青山吉能に、劇場公開を前にしての心境を語ってもらった。 【関連画像】前後編のKVと青山吉能&長谷川育美の写真を見る(4枚) ――最初に劇場総集編が決定したと聞いたときはどう思いました? 青山 「劇場総集編やるよ」っていうのをサラッと伝えられていたこともあって、夢のような話みたいに思っていたんです。でもこの間、TOHOシネマズ新宿に行ったときに屋上のゴジラと壁面に描かれた承認欲求モンスターが並んでいるのを見ることができまして。はじめてそこで「本当に劇場でやるんだ」っていう実感がわきました。 ――完成映像はご覧になりましたか? 青山 まだ見てないんですよ。でも「誰のセリフから劇場総集編が始まるのか?」っていうのは喜多ちゃん役の長谷川育美さんから教えてもらったんですが、それがメッチャ意外な人で「そこから始めるんだ!?」ってビックリしました。その一人目のセリフだけで第1話から第12話までを順番にまとめただけの総集編じゃないことがわかるはずなので、ぜひ楽しみにしてもらえたらと思います。 ――青山さんが気になっている劇場総集編の見どころなどありましたらお聞かせください。 青山 4コマ漫画の原作を全12話に見事にまとめ上げた脚本家・吉田恵里香さんの手腕がビカビカ光ったテレビシリーズを、さらにどう前後編に編集し直したのかっていうのが注目ポイントだと私は考えていて。ポンポン出てくる面白いワードやシチュエーションをギュッと濃縮させるために、どこを削ったり加えたりして映像を組み立てていったのか、その出し引きの加減はすごい気になっています。 ――劇場の大スクリーンと素晴らしい音響だからこそ楽しめる、劇場総集編ならではの魅力についてもお聞かせください。 青山 皆さんも予想していると思うんですが、結束バンドのライブシーンはまさに圧巻って感じになるはず。そこは何も考えずに一旦音だけを受け取るもよし、映像の美しさを受け取るもよし。多分一回劇場で観ただけだと「すげー!」で終わっちゃうはずなので、ぜひその後落ち着いて二回、三回と観てほしいですね。あと背景や小物に細かいネタが散りばめられた作品でもあるので、せっかくデッカいスクリーンで観るなら、そうした細部のこだわりなんかも楽しんでほしいかな。 ――テレビシリーズのファンだけでなく、《結束バンド》の楽曲を聴いてアニメが気になったという人も劇場に足を運んでくれそうです。 青山 そうなんですよね、『ぼっち・ざ・ろっく!』のアニメは見てないけど、「《結束バンド》の曲は聴いたことがある」っていう人がけっこういらっしゃるんですよ。そんな方たちには、今まで聴いてもらっていた楽曲について、改めて『ぼっち・ざ・ろっく!』という作品込みで知ってもらえたらと思っています。今までなんとなく「格好いい」って理由で聴いていた曲が、実は歌詞は後藤ひとりというキャラクターが作っていて、作曲は山田リョウがやっているっていうことを知ることで、「ぼっちちゃん、こんな歌詞を書くの?」とか、「ベースがバチイケの曲ばかり作曲して、山田って自分のことばかりしか考えてないのでは?」とか、作品を通して曲への解像度がより深めていくことができるはず。曲と物語が密接に関わっていたりしますので、曲だけ知っているっていう方はぜひ作品にも触れてみてもらえたなら嬉しいです。 ――青山さんが演じているヒロインの後藤ひとりというキャラクターについてどんな印象をもっていますか? 青山 後藤ひとりって「陰キャでコミュ症の女の子」って紹介されることが多いんですけど、私はテレビシリーズの全12話を演じて、「諦めない子」っていう印象をもちました。他の人との会話やバイトもそうだし、江ノ島に行ったりとか、最初はどうしても後ろ向きだったり拒否したりはするものの、なんやかんやいって流されながらも諦めずに最後までやり切って、その結果「楽しかったな」で終わることができたりする子なんですよ。もちろん周りのメンバーの温かい尽力もあったりするんですけど、そんな周囲の想いを受け取って、「頑張ろう」っていう前向きなパワーに換えていく力を持っているのはすごいなって思っています。