古代エジプト文明展が上海で開催 95%以上の文化財がアジア初公開
【東方新報】エジプトからの700点以上の文化財が先日上海市に到着し、7月18日から「ピラミッドの頂上:古代エジプト文明展」が上海博物館(Shanghai Museum)で開催される。同展示会では、アジアで初めて公開される文化財が95パーセント以上含まれている。展示会には、ファラオの像や金の宝飾品など、古代エジプトの貴重な文化財が展示される。展示品は788点あり、エジプトの七つの博物館と機関から選ばれた。この中には、一般には未公開の最新の考古学的発見も含まれており、中国とエジプト間の文化交流に新たな章を加える。 展示の目玉の一つは、エジプトの首都カイロ中心部にあるエジプト考古学博物館(Egyptian Museum)から来たアクエンアテンの像だ。この砂岩製の像は高さ239センチで、紀元前1550年から1295年に遡る。アクエンアテンはツタンカーメンの父であり、太陽を象徴する「アテン」を唯一の神として崇拝する宗教改革を行ったことで有名だ。「世界中で多くの文化財が展示されているが、上海博物館でのこの展示は最大規模だ」と、エジプト観光・考古省の考古学者サイード・エブラヒム・アラサル(Said Ebrahim Alassal)氏は述べる。 さらに、サッカラ遺跡から発掘された人形棺も展示される。この遺跡からは、紀元前600年に建てられたバステト神を祀る神殿が見つかっており、その地下からは1000体もの人形棺が出土した。これらの棺は、古代エジプトの埋葬儀式に関する研究に新しい情報をもたらすことになる。 この展示会は、サッカラ遺跡からの考古学的発掘品を体系的に紹介する初めての機会となる。上海博物館の褚暁波(Chu Xiaobo)館長によると、今後1か月はこの展示の準備に集中する予定だ。 さらに、展示会の先行予約チケット20万枚が完売したと博物館が先日発表した。博物館からは6人のチームがエジプトに派遣され、文化財の記録と梱包作業を行った。特に大型で重い遺物は、リフト装置を使って取り扱った。この作業の様子が観光客に目撃され、ソーシャルメディアで広く注目された。総数788点の文化財は90のクレートに収められ、チャーター便で上海へと運ばれた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。