「令和版”一杯のかけそば”みたいなことになってしまっている」「下の子は極度の貧血に…」物価高騰に耐えられない困窮子育て家庭 9割が『賃上げ無し』の現状(NPO法人キッズドア調査)
保護者の声からは、子どもに十分なことをしてやれないという苦しい胸の内が伝わってきます。さらに、去年より今年のほうが、子どもに悪い影響が出ていると、半数以上の家庭が答えてました。 動物園や美術館などの「学校外の学びの機会を減らした」が55%、「友達と遊びに行くのを減らした」が44%など、体験の機会が得られていなかったり、「子どもにとって必要な栄養が取れてない」39%、「子どもが風邪などの病気になりやすくなった」38%「子どもの身長や体重が増えていない」22%など、育ちや健康にも影響が出ています。 成長期の子どもには体験も栄養もなくてはならないものなのに、です。 「普通の生活をするのが精一杯でお出かけに連れて行ってあげられないのが悔しい。お友達から出かけている話を聞くと羨ましそうでごめんねとしか言えない。」 「どこに行くにも入場料や交通費も高く、子どもを楽しませてあげられません。子どもの好きなイルカも実際には見たことはないです。」
「合否連絡の時に携帯が止められていて、合格したのに不採用になった」
高校生世代の子どもにも厳しい現実が突きつけられています。「塾や予備校に行けない」58%、「参考書を購入できない」39%など、学びに影響しているだけでなく、「アルバイトを増やした」24%など、家計を助ける役目も負っています。 「経済状況悪化により下に妹弟がいるため大学進学を諦めた」 「遠征費用等の心配をしていた子どもが、部活を辞めました…。そしてその時間をアルバイトにあてています。」 「就職活動で面接して、合否連絡の時に携帯が止められていて、合格したのに不採用になった」 今年4月に施行されたこども基本法では、すべてのこどもが適切に養育されることや、健やかな成長をすることは権利だとしています。十分な栄養を与えられること、寒さに震えることなく冬を過ごせること、行きたい学校に行けることは、子どもにとって当然の権利として守られなければなりません。