KISS OF LIFE、女性さえも虜にするセクシーの源泉とは? Girl's Dayら第2世代からの継承と革新
JULIE、NATTY、BELLE、HANEUL……四者四様の経歴が作るKISS OF LIFE
KISS OF LIFEのメンバーの中で特に知名度があるタイ出身のNATTYは、TWICEがデビューしたMnetのデビューサバイバル番組『SIXTEEN』や前述の『アイドル学校』への参加、ソロデビュー経験など、すでにある程度の知名度もあった。2002年生まれで小学生でアイドル練習生になったこともあり、サバイバル番組出演当時はまだ幼い印象だったが、さまざまな事務所で練習生としておよそ10年のキャリアを積んでいる。グループデビュー後はそのパワフルなパフォーマンスと成長ぶりからCalvin Kleinの下着広告に出るなど、特にインフルエンサーとしての注目度も高い存在になっている。 NATTYと並んでダンスパフォーマンスを得意とするJULIEは2000年生まれ。アメリカのハワイ出身で、ハワイ在住時にはバレエを習っていたが、韓国に来た際にダンススクールでダンスを習い始め、そこからアイドル練習生となった。TEDDYのTHE BLACK LABELやNATTYと同じSWING ENTERTAINMENTの練習生だった経験があり、NATTYと2人で「Bad News」などの振り付けに参加していたりもする。 メインボーカルのBELLEは2004年生まれだが、もともとHIPHOPプロデューサー IOAHのビートレッスンを受けており、高校生時代から作曲を始めたという。その人脈からMILLIC、DRESSなどの音楽プロデューサーたちと交流があり、SM ENTERTAINMENTのソングキャンプにも参加していたという。初めて作曲に参加したアーティストの曲はPURPLE KISSの「FIND YOU」で、直近ではLE SSERAFIMの「UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers)」の制作にも参加している。ADORA(BIGHIT MUSICに所属していたプロデューサーかつ作曲家兼歌手)の所属するAURA Entertainmentからソロ歌手としてデビュー予定だったが、AURA EntertainmentがS2 Entertainmentに吸収されイ・ヘインからグループデビューのオファーを受けたことがきっかけでメンバーになった。そのため、アイドルを目指した経験やアイドル練習生の経験がほぼないままデビューしたというレアケースだ。デビュー前から現在までKISS OF LIFEの作品制作に参加している。 この3人が集まったことでKISS OF LIFEの原型ができ、4人組に編成するために練習生から選抜されたのがHANEULだ。所属事務所側が他のメンバーにどの練習生が適しているかについての意見を尋ねたとき、メンバー、イ・ヘイン、事務所スタッフが満場一致で選んだのがHANEULだったという。デビュー時は18歳だったが、非常に広い音域の持ち主で、BELLEと並んでリードボーカルのような役割を果たしている。 第4世代以降、ビジュアル的に最もアイキャッチになりやすいダンスの振り付け難易度が上がっていることや、以前のようなメンバー間の明確なパート分担の垣根がなく曖昧になるような楽曲の流行もあり、また若手アイドルへの歌唱力に対する批判が話題になりやすくなっている昨今の状況ゆえに、KISS OF LIFEが中小事務所の所属アイドルであるにもかかわらず優れた歌唱力のグループとして注目を集めている部分もあるだろう。トレンドに左右されない、個々のメンバーのスキルや長所を最初からフルに見せられることを念頭においた堅実なジャンルの選択と、楽曲の印象をよりポジティブかつヘルシーで魅力的に見せられるようなコンセプトの構築という両輪が揃っていることが、グループの完成度として結実しているのではないだろうか。 少人数グループは各メンバーのスキルと個性両方のバランスが特に求められると言われるが、なかでも“4人組の人気ガールズグループ”は、KISS OF LIFEもよくカバーをしている2NE1やBLACKPINK、前述のSISTAR、MAMAMOOやaespaなどメンバーの個性とスキルが際立ったパワフルなパフォーマンスの印象が強い。この系譜を継ぐ新世代としてKISS OF LIFEの今後の成長と動向に注目していきたい。 ※1:https://m.mt.co.kr/renew/view.html?no=2021061106034780608
DJ泡沫