田口真彩選手

　山口県周南市のバドミントン女子チームACT　SAIKYO（アクト西京）の田口真彩選手（18）。昨年11月～今年2月、国内トップのS/Jリーグで全5戦にダブルスで出場し、日本代表も下して全勝、新人賞に輝いた。高校卒業を間近に控えた2月末、今後の選手生活や目標とする2028年ロサンゼルス五輪への意気込みなどを聞いた。 【画像】笑顔が弾ける田口真彩選手 　―新人賞はリオデジャネイロ五輪金メダリストの松友美佐紀選手（BIPROGY）や「オグシオ」の愛称で知られる小椋久美子・潮田玲子両元選手も受けた賞ですね。 　試合を重ねるたびに勝って、5戦とも勝てた。新人賞を取れてよかったという気持ちもあるけど、全勝できたことが素直にうれしい。 　―全勝できる自信はあったのですか。 　全然なかった。とにかく1試合ずつこなしてチャレンジしようという気持ちが大きかった。勝ちにこだわる前に「楽しもう」と思っていた。社会人のプレースタイルは高校生と全然違う。パワーや体格の差が大きい。簡単に勝てるとは思っていなかった。 　―第2戦のヨネックス戦では、昨年末の全日本総合選手権を優勝した宮浦玲奈選手のペアと対戦しました。 　球や動きのスピードが違った。宮浦さんはとにかく前に出てくるスピードが速かった。自分が簡単に相手の前方へ落とそうとした球を返してくるので、プレッシャーを感じた。でもチームの先輩たちが先に2勝し、勝負を決めてくれていた。自分たちは気が楽になり、思いっきりいけた。 　―最も印象に残っている試合は。 　北都銀行と戦った2月の札幌大会。相手の永原和可那選手は、身長166センチの私より大きくて体格も違った。A代表で、五輪に出たことのある選手と知っていた。相手は攻めも守りも強く、とにかくミスをしない。今までで一番きつい試合だった。 　―リーグでの戦いに学びはありましたか。 　高校の時は、選抜大会やインターハイに向けて皆で頑張るスタイル。ただ、S/Jリーグは試合の日程が分かれていて何回もある。チームも日本代表の選手は遠征で離れるし、集まらない状態がある。チームを一つに目標を達成するというのが社会人は難しい。個々の力がいっそう大事になると感じた。 　自分が強みとするスピードのある動きは社会人の相手にも通用すると思った。ここまで戦えると考えていなかったので、自信にはなった。 　―将来は。 　28年のロサンゼルス五輪での金メダル。今は女子ダブルスを考えているが、高校の時に混合ダブルスもやっていた。両方をにらんで見極めたい。