日本代表が“世界を驚かせる”ための目安は「45%」…富永啓生&河村勇輝が勝利へのキーポイント語る
7月10日、日本バスケットボール協会(JBA)はパリ2024オリンピックに出場するバスケットボール男子日本代表(FIBAランキング26位)の記者会見を行い、河村勇輝や富永啓生らメンバー12名が目前に迫った大舞台への意気込みを語った。 トム・ホーバスヘッドコーチが率いる日本代表は、約1カ月半に及ぶ選手選考を経て、8日にパリ五輪メンバーを発表。キャプテンを務める富樫勇樹や渡邊雄太、3人制代表で日の丸を背負った富永も含め、東京五輪を経験した選手たちが7名選出された。 各選手がマイクをリレーする形で、メンバーに選出された思い、五輪への意気込みを口にしていく中で、初の五輪出場となる河村は「光栄に思います。自分の一つの夢でもあったので選ばれたときはうれしい気持ちと身が引き締まる思いでした。ベスト8という目標を達成するために、ペイントアタック、スコアとアシストのバランスも大事になってくると思うので、ポイントガードとしてのゲームコントロールの部分も遂行していければと思っています」と、引き締まった表情で語った。 また、5人制では初の五輪出場となる富永も、「まず12人に選ばれたことをすごくうれしく思います。自分の役割としては3ポイントとディフェンスのところでチームに勢いをつけられるように頑張っていければいいなと思います」と、落ち着いた口ぶりで話した。 先日NBAクラブとのエグジビット10契約を勝ち取った23歳のコンビは、昨夏のワールドカップでも主力としてパリ五輪出場圏獲得に貢献。歴史的な金星を挙げたフィンランド戦では河村が4本の3ポイントを含む25得点と大暴れし、五輪出場を決めたカーボベルデ戦では富永が8本中6本の3ポイントを決めて22得点と、自慢の長距離砲でオフェンスをけん引。今夏のパリ五輪でベスト8進出を目標に掲げる日本代表にとっては、再び“3ポイントシュート”が試合運びのキーポイントとなる。 富永は強豪相手から勝利をもぎとるカギとして、「3ポイントの確率は五輪で勝っていくために必要なことじゃないかなと思う。チームとしても(3ポイント成功率)45パーセント、またはそれ以上をやっていければ自分たちにもチャンスはあると思っている」とコメント。国内で行われた直近4試合の国際強化試合でのチーム3ポイント成功率が33.6パーセント(43/128本)だったことを考えればとてつもないハイアベレージだが、世界トップレベルで戦うことの厳しさを表している目標数値ともいえる。 メインガードとして活躍が期待される河村も、「3ポイントは必ず高確率で決めることが大事になってくると思う。僕がしっかりペイントアタックをして、よりチームメートが気持ちよく3ポイントを打てるように、相手のディフェンスを引きつけられるようにやっていければ」と、改めて自身の役割を口にした。 世界を驚かせるためには、切り込む河村、打ち切る富永の活躍が不可欠。五輪直前のヨーロッパ遠征も含め、日本バスケを代表する若きコンビがどのようなプレーを見せてくれるのか。NBAへの挑戦も控える2人のプレーに注目だ。
▼ 日本代表 今後の試合予定
【強化試合】 7月19日 27時00分 vsドイツ代表(3位) 7月21日 27時00分 vsセルビア代表(4位) 【パリ2024オリンピック】 7月27日 20時30分 vsドイツ代表(3位) 7月30日 24時15分 vsフランス代表(9位) 8月 2日 18時00分 vsブラジル代表(12位) ※カッコ内はFIBAランキング
BASKETBALL KING