ナベツネ“語録”で振り返る…渡辺恒雄氏死去 政界やスポーツ界に影響力
このことについて記者の質問に、「たかが選手が」と答えました。選手を軽視したわけではないと思いますが、これは非常に驚きを持って受け止められたというシーンでした。スポーツ界からも非常に渡辺恒雄氏という存在の大きさというのが実感できた一幕でもありました。 さらに、2010年の激励会での発言では、次のように渡辺氏は言っていました。 「巨人は1番じゃないといけない。2位じゃいけない。それが巨人に与えられた宿命です」 当時は民主党政権で、事業仕分けで蓮舫議員の「2位じゃだめなんでしょうか」という言葉が非常に取り沙汰されました。それを踏まえた発言だったのではないか、ということです。
さまざまな時事に則った発言をされていた渡辺氏ですが、2014 年の日本テレビの番組で次のようなことを話していました。 「国民全部がね、前向き思考になって、世の中が暗い、暗い、自分の不平ばかり言うんじゃなくて、自分が国家、国民にどうしたら貢献できるか。何もしないで棚からぼた餅待ってるだけじゃね、日本はよくならない」 このように日本全体を通した大きな視点をお持ちの方で、岸田前首相も「日本の戦後の歴史において、影響を残された方でした。ひとつの時代が終わった」というふうに述べられていました。 政界、そしてスポーツ界に本当に大きな影響を与えられた方でした。渡辺恒雄氏は、19日未明に肺炎のため、都内の病院で亡くなったということです。