JR九州で働く平成ヒトケタ入社の女性たち 博多駅長は「プライベート充実」を目標に掲げた
九州最大の駅、JR博多駅で現在駅長を務めるのは、平成ヒトケタに入社した鐘ヶ江理恵さん(49)です。制度が今ほど整っていなかった時代に「傷を舐め合いながら」仕事を続けてきた世代。多くの部下を束ねる立場になった今、職場のリーダーとして大切にしていることは何でしょうか。 【写真で見る】JR九州で働く女性たち
女性としては二代目「辞令に驚いた」
九州の玄関口、JR博多駅。2年半前にJR九州の博多駅長になった鐘ヶ江理恵さん。最初は駅長の辞令に驚いたそうです。 JR九州博多駅長 鐘ヶ江理恵さん(49) 「絶対そんなことないと思っていましたし、私の頭の中に博多駅長っていうのは、まったくゼロ%だったので、ただただびっくりして。無理って思いました。」
経理や財務、新規事業から博多駅長に
1987年に国鉄から分割民営化したJR九州は、当初、新幹線もなく、赤字路線を多く抱えていたことから、鉄道以外の新規事業に力を入れてきました。現在では鉄道以外の収入が6割を超えています。鐘ヶ江駅長は、それまで経理や財務と企画、新規事業を担当してきました。 JR九州博多駅長 鐘ヶ江理恵さん(49) 「ここにきて鉄道会社に入社した、鉄道会社の仕事をしていたことを、改めて体で思い出したというか、鉄道事業というのはやっぱり地道にコツコツと働いている縁の下の力持ちがたくさんいて成り立っている事業なので、そこがよく見えて一緒に働くことができて今は良かったと思っています」
かつての上司は「背中を押しました」
2018年からJR九州リテールに出向。土産ものを扱う専門店事業の本部長を務めました。 JR九州リテール 本郷譲社長 「お菓子屋さんを買収するとか、新しい業態をはじめるという当社としては珍しいことを彼女は3年間の間にやってきましたね。これはやっぱり特筆すべきことだと思います。男性女性という概念なく抜擢もしましたし、彼女もそれに応えたと思いますね。あの年齢でまったく違う事業本部、まして博多駅長なんていうのはもうピカピカのポストですから、そこに行くっていうことについては背中を押しました」