住宅火災の死者は年間約900人!寝たばこやストーブ…いざというとき、住宅用火災警報器は働く?電池切れや故障の可能性も
火災が発生しやすい冬を迎えるにあたり、11月9日から15日にかけて「秋の全国火災予防運動」が実施されます。住宅火災による死者は毎年約900人にものぼり、その多くは逃げ遅れたことが原因で亡くなっています。火災が発生してもすぐに気づけるよう、定期的に住宅用火災警報器の点検を行っておくことが大切です。また、出火原因になりやすい物はある程度絞られるため、あらかじめ把握しておき、日頃から取り扱いに注意するようにしましょう。 【写真】住宅火災の出火原因になりやすいもの * * * * * * * ◆12月から翌年3月にかけては要注意 冬は空気が乾燥しやすく、暖房器具を使用する機会も多いことから火災の発生頻度が高くなります。 消防庁によると、2021年には10936件の住宅火災が発生しています。これによる死者(放火自殺者等を除く)は966人で、うち65歳以上の高齢者の死者数が全体の74%を占めています。高齢になると、火災に気づくのが遅れたり、速やかに避難することが困難になったりすることが理由と考えられています。 また、住宅火災による死者は、12月から翌年3月にかけて特に多く発生することが分かっています。これから春先までは特に注意するようにしましょう。
◆出火原因になりやすい物は? 住宅火災の発火源別死者数を見ると、「たばこ」「ストーブ」「コード・テーブルタップ」「こんろ」が主な原因となっています。 (たばこ) 2021年には、たばこを出火原因とする住宅火災で131人が亡くなっています。対策として、寝たばこは絶対にしないようにし、吸い殻は水を使って確実に消しましょう。 また、飲酒したあとに喫煙し、そのままうたた寝してしまうことで火災につながることもあります。これからの季節、こたつで温まりながらお酒やたばこを楽しむ人も多くなると思われますが、火のついたたばこを手にしたままうっかり寝てしまわないよう気をつけてください。 (ストーブ) 特に石油ストーブと電気ストーブによる火災が多く発生しています。周囲に燃えやすいものを置かないようにし、外出時や就寝時は必ず消すようにしましょう。 (コード・テーブルタップ) ほこりがたまったコンセントやタコ足配線、コードの上に家具などが置かれたことによる損傷が原因で出火する事例が多く報告されています。コンセントのほこりはまめに掃除し、使わないプラグは抜いておくようにしましょう。 (こんろ) 調理中にその場を離れてしまったり、周囲の物に着火したりすることで火災につながります。こんろの周囲は常に整理整頓し、調理中は離れないようにしましょう。