韓首相、記念時計作らない 過去の大統領代行に批判 韓国
【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領が弾劾訴追され、職務を代行する韓悳洙首相が「大統領権限代行」の名札や時計などの記念品を作らないよう指示したと韓国メディアが伝え、話題になっている。 【ひと目でわかる】韓国国会の勢力 2016年に朴槿恵大統領(当時)が弾劾訴追された後、職務を代行した黄教安首相(同)が記念品を製作し批判を受けていた。 韓氏は「代行」の役職を記した机上の札や名刺、時計などを製作しないよう指示し、韓氏の執務室の机には今も「首相」の名札が置かれる。首相室は「混乱した政局の中、議論になるようなことはしない」という韓氏の意向があると説明しているという。 朝鮮日報(電子版)によると、黄氏は「代行」の肩書入りの記念腕時計などを製作。同紙は、大統領と首相は就任後に記念腕時計を作るのが通例であるとしつつも、「代行の時計は異例だ」と伝えている。 憲法は、大統領の職務を首相が代行することを定めるものの、具体的な権限に関しては規定していない。そのため、韓氏の権限を巡って与野党それぞれが自らに有利な方向に解釈しようとし、議論が過熱している。