千葉県警察本部

　警察共済組合本部（東京）での勤務中に年金業務システムで得た個人情報を外部に漏らしたとして、千葉県警は１１日、同組合千葉県支部職員の男（３１）（千葉県船橋市）を地方公務員等共済組合法違反の疑いで逮捕した。男は調べに対し、警察共済の非加入者の情報も閲覧していたと供述しており、県警は一般人の個人情報を漏らした可能性もあるとみて調べている。

　発表によると、男は有料で他人の住所を教えるとＳＮＳに投稿。同組合本部の職員として勤務していた昨年６月頃、年金関係の業務で使用する端末から５人分の住所や生年月日を不正に入手し、ＳＮＳで依頼してきた１人に漏らした疑い。

　男は容疑を認め、「２００人以上の住所などを漏らした」と供述。「多くの依頼者から１件数万円の報酬をもらった」などと説明しているという。

　同組合は警察職員やＯＢらの年金、医療給付などの事業を担っている。同組合本部によると、システムでは警察共済以外にも、国民年金や厚生年金など全ての年金加入者の情報を閲覧できる。男は年金の審査を担当しており、システムのアクセス権限を与えられていた。