復興願い心の安らぎを 浄土宗の若手僧侶がお経コンサート【長野県飯田市】
伊那組浄土宗青年会は2日、能登半島地震被災地とハワイのラハイナ浄土院復興支援のための「チャリティーお経コンサート」を、長野県飯田市松尾町の峯高寺で開いた。義援金を募り、予想を大幅に上回る約100人が来場。同会の若手僧侶ら11人による癒やしのお経が響き渡り、来場者とともに被災地の復興を祈った。 同会は駒ケ根以南の43歳以下の浄土宗僧侶で構成し、能登半島地震の犠牲者への追悼と復興支援をしたいとの思いから企画。同市山本の浄玄寺出身の原源照さん(88)が開教使を務めるハワイ・マウイ島のラハイナ浄土院が、昨年8月に襲った山火事で全焼する被害を受け、同院の復興も願い開いた。 同会の若手僧侶のほか松本市の寺院からも参加し、11人が日本庭園を背景に9曲を披露。太鼓に合わせた軽快な般若心経で始まり、ラハイナ浄土院の御詠歌も唱えた。 後半には念仏を唱えながら会場を歩いてはすの花をまいた。観客は会場に響き渡る11人の声に聞き入り、最後は皆で手を合わせて「南無阿弥陀仏」と唱えた。 飯田市南信濃の男性は「素晴らしかった。声が心に染み渡った」と語り、同市箕瀬町の柏心寺副住職で同会の安静俊祐会長(42)は「少しでも心の安らぎを感じてもらい、復興への一助になれば」と話した。 義援金は約53万1000円集まり、能登半島被災地へは飯田市社会福祉協議会を通じて約29万4000円、ラハイナ浄土院へは浄土宗を通じて約23万7000円を送る。 ラハイナ浄土院への支援金は今後も受け付けている。振込先は次の通り。 ▽振込先 ゆうちょ銀行振替口座▽加入者名 浄土宗災害救援義捐金▽口座番号 01010―5―69420※通信欄に「ラハイナ浄土院支援金」と明記する。