【プレビュー】3シーズン連続でのスプリントレース実施、王者のお膝元レッドブル・リンク…第11戦オーストリアGP|F1定
2023年第10戦オーストリアGP結果
2023年のF1第10戦、オーストリアGP決勝は2023年7月2日に行われた。 日曜日の現地シュピールベルクは晴れ。F2のレース2から引き続きドライコンディションで決勝の時間を迎えた。 決勝では20人中17名がミディアムを第1スティントに選択。7番グリッドのフェルナンド・アロンソ、14番グリッドのバルテリ・ボッタス、ピットスタートのケビン・マグヌッセンの3人がハードを選んでいる。 レースがブラックアウトとなり、上位勢は大きな混乱なくレースを進める。だが1周目のターン1で角田裕毅はエステバン・オコンの右リアに触れ、フロントウイングの左翼端板を失う。その後ターン4ではグラベルへと飛び出してしまった。角田はダメージを無線で申告し、ピットへと入ってフロントウイングを交換。タイヤをミディアムからハードにスイッチし、順位を19番手まで下げた。 そして2周目に入るタイミングでセーフティーカー導入となり、4/71周目からグリーンフラッグとなった。19番手の角田は再開後に僚友ニック・デ・フリース、そしてバルテリ・ボッタスも抜いて17番手までポジションを上げた。 マックス・フェルスタッペンがレースを先導し、2番手チャールズ・ルクレール、3番手カルロス・サインツでフェラーリ勢が続く。4番手ルイス・ハミルトン、5番手ランド・ノリス、6番手アロンソという順番でレースは進んだ。 13/71周目の途中、ニコ・ヒュルケンベルグがターン3過ぎでマシンをストップさせる。これでセクター1&2はイエローフラッグとなり、14周目の途中からバーチャルセーフティーカーとなった。 このタイミングでピットストップを行うマシンが続出する。トップのフェルスタッペンはステイアウトとなり、2番手には17秒後方でルクレール。そこからセルジオ・ペレス、ハミルトン、ノリスという順番になる。角田も8番手までポジションを上げた。 一方で同レースではターン9~10のトラックリミット違反が多発。18/71周目にはハミルトンに、19周目には角田に5秒ペナルティと発表された。また、黒白旗の警告も複数のドライバーに出されている。 角田はレースペースが上がらず、24周目にミディアム、ハード、ハードとつないで第3スティントに入った。 トップのフェルスタッペンは25周目に最初のピットイン。ハードへとチェンジし、3番手でトラックへと戻った。ここから前のフェラーリ2台を追いかける展開となる。26周目にはサインツを抜き、2番手に浮上した。 35/71周目に入るとフェルスタッペンはルクレールとの差を詰め、DRS圏内に入る。36周目のターン3でオーバーテイクに成功し、フェルスタッペンがトップに返り咲いた。 後方では16番手まで順位を下げた角田が、第3スティントはクリーンエア状態で走れていることもあり、レースペースは悪くなく、前のデ・フリースとの差をラップごとに約1秒ずつ詰めていった。 トップのフェルスタッペンはハードタイヤでレースペースが落ちず、2番手ルクレールとの差を徐々に広げていく。2番手ルクレールからサインツ、ノリス、ハミルトン、アロンソ、ペレスという順番でレースは進んだ。 多くのドライバーにトラックリミット違反での5秒ペナルティが科される状況となり、トラックマップ上とも異なる位置関係で各ドライバーは戦況を見る流れに。 45/71周目、角田はピットに入り、第4スティントのミディアムにつないだ。18番手までポジションを落とし、ここから最後まで走り切る狙いとなる。 トップを走るフェルスタッペンは2番手ペレスとの差が26秒まで開いたところで、ミディアムの第3スティントに入った。トップで危なげなくトラックへと復帰している。 レースが終盤に入ってもターン10のトラックリミット違反となるケースが多発。角田にも再びペナルティが科され、今度は10秒加算とアナウンスされた。 61/71周目には4番手ペレスがサインツをパスし、3番手に浮上した。残り10周でトップはフェルスタッペン、21秒後方に2番手ルクレール、そこから13秒差でペレス。その後ろにサインツというトップ4の並びになった。 69周目の終わりに24秒差でトップのフェルスタッペンはピットインを行い、ソフトへとチェンジ。ファステストラップの1ポイントを狙いにいく。ルクレールの4秒前でコースに復帰し、71周目の最終ラップでは最速ラップをマーク。そのままトップチェッカーを受け、同年の7勝目を記録している。オランダ人ドライバーのF1通算勝利数は42に達し、故アイルトン・セナの41勝を抜き、歴代F1勝利数で単独5位(当時)に浮上した。 2位ルクレール、3位ペレスまでが表彰台に上がった。レース後にトラックリミット違反で改めてペナルティが科されるケースが続出し、4位ノリス、5位アロンソとなり、サインツは6位降格。7位ジョージ・ラッセル、8位ハミルトン、9位ランス・ストロール、10位ピエール・ガスリーまでがポイントを手にした。 角田は複数回のペナルティが科された上にレース後のタイム加算も発表され、19位での完走となっている。
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