世界のレースに果敢に挑む日本馬、過去最多92頭…「馬体重20キロ減」などコンディション維持に難しさも
「子が活躍」種牡馬 海外から注目
日本馬の海外での活躍は生産界にも好影響を与えている。2023年のドバイシーマクラシック(GI)で日本のイクイノックスがレース史上最速のタイムで圧勝し、国際競馬統括機関連盟が定めた世界ランキング1位に輝いた。イクイノックスが日本馬のレベルの高さを証明したことで、同馬の父、キタサンブラックが種牡馬(しゅぼば)生活を送る牧場・社台スタリオンステーション(北海道安平町)の徳武英介場長は「イクイノックスという素晴らしい馬を送り出したキタサンブラックについて、海外からも問い合わせが多く来ている」と話す。イクイノックスも同牧場で活動しており、日本の種牡馬の子が世界で走るケースがさらに増えそうだ。
一方、有力馬が海外へ渡れば、同時期に行われる国内のレースのレベル低下につながる懸念もある。JRAには、日本の強豪馬が国内の競走に出走したくなるよう、魅力的な競走を引き続き提供していく取り組みも求められている。