野村麻純「吉高由里子さんの懐の深さに甘えています」 大河ドラマ初出演で主人公まひろの友人さわを好演【「光る君へ」インタビュー】
野村麻純「吉高由里子さんの懐の深さに甘えています」 大河ドラマ初出演で主人公まひろの友人さわを好演【「光る君へ」インタビュー】 1/2
NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。のちに「源氏物語」の作者となる主人公まひろ/紫式部(吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)を中心にした波乱万丈な物語は、毎回視聴者をくぎづけにしている。物語を彩る多彩な登場人物の中で、まひろの友人さわを好演するのが、大河ドラマ初出演となる野村麻純。役への思いや撮影の舞台裏を語ってくれた。 -大河ドラマ初出演が決まった時のお気持ちは? オーディションの時は全く手応えがなかったので、こんなすてきな役を頂けたことに、うれしさと同時にプレッシャーも感じました。でも、だからこそしっかり準備もできましたし、クランクインするまでの期間も、自分にとっては大切な時間だったなと思っています。 -さわが初登場した第十二回が放送されたときの感想はいかがでしたか。 事前に見てはいたんですけど、オンエアを皆さんと一緒に見る感動は格別でした。しかも、SNS上では皆さんがさわを抵抗なく受け入れてくださったことにも驚いて。ちょうどまひろもつらいときでしたから、第一回からご覧になっている皆さんからは、「いきなり現れて、何なの!」と、否定的な声が多く出るだろうと覚悟していたんです。でも逆に、「さわがいるのが救い」とまで言ってくださる方もいて。驚くと同時にすごくありがたかったです。大河ドラマは皆さんに届いてからが新たなスタートなんだなと、つくづく思いました。 -ところで、第十五回でさわはまひろに対して感情的になってしまいましたが、演じるに当たってさわをどんな女性と捉えていますか。 さわの根底には、まひろのことが大好きで、慕い、信頼する気持ちがまずあり、それとは別に、自分が育った家で疎外されていたこと、親から関心を持ってもらえなかったことから生じるまひろに対するうらやましさもあるんですよね。その葛藤の中で時々、爆発してしまうのかなと。実は、最初に台本を読んだとき、あまりにも感情の振れ幅が大きすぎて、「なぜこうなるのかな?」とさわの人物像をつかみ切れなかったんです。でも、監督と相談したり、撮影が休みの間に自分の中で役を俯瞰(ふかん)したりするうち、そんなふうに理解できるようになっていきました。 -そういう意味では、さわは平安時代の人ですが、現代の女性に通じる部分もありそうですね。 ものすごくあります。まひろのことが好きで、慕っているからこそ、ちょっと厄介なことを言ってみたり、構ってほしいが故に意地悪なことを言ってしまったり…。そういう人って、身近にいそうじゃないですか。そういうものは平安時代も現代も変わらないんだな、と。さわは、まひろにとってただの友だちではなく、お互いに一番の親友でありたいと思っているんでしょうね。だから、さわは絶対的にまひろの味方ではあるんですけど、ちょっと面倒くさい女ですよね(苦笑)。でも、その面倒くさいところも含めて、さわをかわいがってもらえたらうれしいです。 -さわの大好きなまひろは、劇中で上級貴族たちから「虫けら」「鼻くそのような女」など、散々な言われようですが…。 さわはそれを知りませんが、もし知ったら、どんなに身分の高い相手でも、くってかかるでしょうね。それをまひろに「さわさん、そんなことしなくていいから!」と止められる姿が目に浮かびます(笑)。
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