「3時間スマホ断ち」でデジタルデトックス懐疑派のおじさんが達した“悟りの境地”とは
デジタルデトックスを行うことによる具体的なメリットとして、以下のようなものが知られている。 ・睡眠や勉強・作業の質の向上 ・ストレス軽減 ・目、肩などの体や、脳の疲労軽減 また、併せてよく聞かれるのが「クリエイティビティや想像力が高まる」というもので、本当にそんなことがあるのかなという気もするのだが、スマホ依存によって脳の機能の一部分(情報を受け取るだけの、「浅く考える機能」)しか使われないまま脳が疲れてしまう「スマホ脳疲労」という状態に陥ることがあるそうで、デジタルデトックスによってスマホ脳疲労を脱却できたならその後脳の他の機能も復活するだろうから、クリエイティビティの高まりはむしろ順当に見える。 ● デジタルデトックス懐疑派が 「スマホ断ち」を実践してみる 長時間のスマホの使用は精神的依存やコミュニケーション能力の低下による対人不安などをもたらすが、それに留まらず、実際に健康被害となって体に現れる。具体的には肩こりや眼精疲労、慢性的な倦怠感やイライラなどで、さらには記憶障害まで引き起こす。 スマホ依存はかくも恐ろしきことを引き起こす恐れがあり、現代人にはデジタルデトックスこそ求められるべきとする考えは至極全うで、多かれ少なかれ賛同できるはずだが、一方で懐疑的な姿勢を維持したままの人もいる。 「デジタルデトックスを神聖視しすぎてはいないか」「健康志向に酔ってはいないか」などの疑問があるからで、筆者も実はそう思っている。 そうした懐疑派からすると、デジタルデトックスによってもたらされた嬉しい体験談――たとえば「よく眠れるようになった」や「素晴らしいアイディアがひらめいた」は、「『デジタルデトックスはいいもの』という思い込みが前提にあるからそう感じただけなのではないか」と思えてしまうのである。 しかし、疑ってばかりで外野から野次を飛ばすだけなら、ただの面倒でうるさいおじさんとなってしまうので、自分でデジタルデトックスに取り組み、その効果を検証してみることにした。 筆者はそこまでスマホに振り回される生活を送っていると思ってはおらず、デジタルデトックスの必要性もあまり感じてはいない。この前提でデジタルデトックスに挑戦するということを、まず留意いただきたい。