中古車販売の「ガリバー」と「グッドスピード」に金融庁が立ち入り検査していることがわかった
2024年1月に公表した外部調査委員会による報告書によると、同手口は社内で「嘘(うそ)納車」「納車テイ」などと称されており、「車両納品確認書」を偽造していることも判明。売り上げとして先行計上した案件は、2018年9月期以降で合計約6000件、金額にして約150億円にも上っており、2019年の株式上場前後から急速に件数及び金額が増えていたという。 一連の不祥事による販売の落ち込みや決算修正などの影響で、債務超過に転落。その後、ガソリンスタンドなどを運営する宇佐美鉱油がTOB(株式公開買い付け)を実施したことで、宇佐美の完全子会社となり、2024年8月に上場廃止となっている。そうした不正会計による混乱もあり、保険金不正請求の疑義についての同社や損保による調査は思うように進んでいなかった。
金融庁の立ち入り検査について、IDOM、グッドスピードともに「お答えはいたしかねる」としている。
中村 正毅 :東洋経済 記者