健康保険証、来秋に廃止 首相が表明、マイナ一本化
岸田文雄首相は12日、首相官邸で開かれたマイナンバー情報総点検本部の会合で「予定通り健康保険証の発行を来年秋に終了する」と表明した。保険証廃止後は基本的に、マイナカードを使ったマイナ保険証に一本化する。政府はマイナンバー総点検の結果、個別データの精査対象は計約8208万件で、他人のマイナンバーをひも付ける誤登録があったのは0.01%の8351件だったと発表した。総点検の前に先行実施した分なども含めると計1万5907件となる。 2024年秋以降も発行済みの保険証を最長1年後まで使える猶予期間が設けられる。マイナ保険証を利用していない人には「資格確認書」を発行して、受診できるようにする。岸田首相は、こうした対応と総点検の結果で、国民の理解が得られると判断した。ただ保険証廃止には、マイナカード取得の事実上義務化との批判がある。 総点検で判明した健康保険証のひも付け誤りは1142件。健康保険組合が先行して実施した点検などで7553件が判明しており計8695件となった。