「年明けからハチャメチャすぎ」『こち亀』に登場した懐かしの「お正月名エピソード」
■この福袋祭りは行きたいかも?「夢の50億円福袋!の巻」
デパートや家電量販店が初売りの目玉に福袋を売り出すようになって久しいが『こち亀』でもお正月の福袋をメインにした回がある。それが平成6年の「夢の50億円福袋!の巻」だ。大手デパートが催す“大福袋市”で、派出所のメンバーが奇想天外な福袋を買いまくるエピソードとなっている。 お得な福袋を求めて多くの客が殺気を放つ“大福袋市”で、両さんたちは大混雑を乗り越えてさまざまな福袋をゲットする。腕時計のロレックスや最新ゲーム機が入ったお得な福袋もあれば、はずれの紙きれが入っているだけの残念な福袋まで、ハチャメチャな福袋祭りに派出所メンバーは困惑しっぱなし。商魂たくましい両さんですら気圧される大手デパート、恐るべしだ。 そんな“大福袋市”のクライマックスは、デパートの社長直々に売り出す“50億円の福袋”だ。なかには時価70億円の絵画が入っているので売れれば20億円の赤字だが、社長は「どうせ誰も買わない」「宣伝効果は最大じゃよ」と、呑気に構えている。その場に中川グループの御曹司・中川圭一と、その御曹司に命令できる警察官がいるとも知らずに……。 結局、両さんの「50億で買った!」のひと言で50億円の福袋は本当に中川が買ってしまい、中身の絵画は後に90億円で売れることになった。福袋という身近なものを現実離れしたスケールで面白おかしいコメディに仕立て上げる、まさに『こち亀』らしい愉快なエピソードだ。 それにしても新年から差し引き40億円も儲けるとは、まさに夢の福袋である。その0.001%でいいからあやかりたいものだ。 近年の『こち亀』は1年に1回、夏の時期に『ジャンプ』で読み切りとして復活するのが通例となっている。それはそれで面白いが、こうして過去のお正月回を振り返ってみると、ぜひお正月も復活してほしいと思ってしまう。 はたして両さんは令和のお正月をどう過ごしているのか。いつの日か見てみたいものだ。
ハチミツ