舞台「だいこん役者」の取材会に出席した（左から）米原幸佑、田畑智子、藤山直美、前川清、岸本加世子、山田まりや　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　歌手の前川清（75）が17日、大阪新歌舞伎座で女優・藤山直美（65）らと主演舞台「だいこん役者」（6月1～25日）の取材会に出席。2部のオンステージで、昨年3月に亡くなった坂本龍一さん作曲の「雪列車」を“特別バージョン”で披露する構想を明かした。 　同作は1982年に発表した前川のソロデビュー曲。糸井重里氏作詞でエキゾチックな雰囲気の漂う名曲で前川は「当時、坂本さんが一日中、ドラムをたたいてくれた」と、レコーディングでの思い出を明かした。その上で「最近、あの曲を歌う時は当然、他の方がドラムをたたいてくれるんですが、今回は坂本さんがたたいてくれたドラムのパートをどうにかうまく再現（抽出）して、他のパートは生のバンドで…みたいなことも考えています」と話した。 　芝居の「だいこん…」は2016年に、藤山が故・大杉漣さん（享年66）と組んで初演された喜劇で、昭和初期の旅役者一座が巻き起こす騒動を描く。前川が演じるのは大杉さんが演じていた旅一座の座長役。「大杉さんのセリフは凄く長かったと思うんですが、こないだ台本見たらボクのはほとんど1行程度のセリフです。ありがたい。その分、温かい雰囲気でふくらましたい」とひょうひょうと意気込みを語った。 　一方、過去に何度も前川と共演している藤山は「隣の人（前川）、どうしましょう？3行以上はムリやとか、早く走るのはムリやとか…。あとの皆でしっかり頑張ります。出演者の平均年齢、高いでしょ？（千秋楽の）25日まで、元気に生きてよな」と周囲を見渡し、笑わせた。