「ここでの経験は貴重な宝物で心の支えに…」通信制の未来学園の卒業式 56人が旅立ち 大分
不登校を経験した子どもに寄り添う通信制高校の卒業式が8日、大分市で行われ、56人が旅立ちの日を迎えました。 【写真を見る】「ここでの経験は貴重な宝物で心の支えに…」通信制の未来学園の卒業式 56人が旅立ち 大分 大分市のコンパルホールで行われた未来学園の卒業式には大分校と佐伯校からおよそ50人が出席しました。この学校では何らかの事情で不登校を経験した子どもに、独自のカリキュラムや学習支援で寄り添い高卒資格取得をサポートしています。 式では、松川大介校長が「自分自身を諦めずこれからの人生も羽ばたいてほしい」とエールを送り、卒業生代表の2人が決意を新たにしました。 (卒業生代表・今村玲瑚さん)「私は転入という形で2年次からこの未来学園に来ました。友達ができるか、うまくやっていけるか、不安に思うことも多かったですが、先生方がフレンドリーで、普段は飛んでいるうちに友達もでき、すぐに学校に馴染むことができました。いけないと思ってた修学旅行も、できないと思っていた体育祭も、最後には文化祭も行うことができました。修学旅行での一番の思い出は、夜にアイスの内容を抜け出した瞬間に先生が来たことです。あの奇跡的な瞬間は一生忘れません。最後の1年は特にあっという間で、面白い子元気な子、いつもニコニコして周りを明るくしてくれる子… 後輩たちに恵まれて充実した 1 年を送ることができました。これから私たちはそれぞれの夢に向かって旅立っていきます。迷い悩みながらも進んでいくので見守っていてください」 (山本智也さん)「未来学園は自主性を尊重し多様性を受け入れ、それぞれの個性を大切にする学校です。修学旅行ではハウステンボスとグリーンランドに行きました。「どこに行ったの?」と知り合いに聞かれて正直に言うと、「えー遊びじゃん」と言われました。ただの遊びと思われてもおかしくはないと思います。ですが、家から出て人とコミュニケーションをとること。また、友達と夜までしゃべりをする楽しさを知ることできたことは、長い間引きこもりの不登校だった私にとって、ほかのどの勉強よりも、この就学旅行がためになったと思います。こうした様々な気持ちを通して、私たちは共に学び心身ともに成長しました。これからこれらの経験は私たちの人生において、とても貴重な宝物となり心の支えになると思います。今日私たちは新たな一歩を踏み出します。私たちの未来は明るく可能性にあふれています。ですか、時には困難に直面するときが来るかもしれません。しかし、未来学園の学び培った知識や経験を胸に、人を信じ、支えあい、人とのつながりを持つということを大切にし、自信を持って進んでいきたいと思います」
卒業生56人のうち、半数が進学、半数が就職に進むということです。3年間の学び舎での思い出と、様々な景色を一緒に見てきた仲間との絆を抱いて、それぞれの未来へと一歩を踏み出します。
大分放送