ビットコイン、5000ドル上昇するよりも5000ドル下落する可能性の方が高い: アナリスト
ビットコインが8月5日の5万ドル割れから急速に回復したことで、暗号資産(仮想通貨)市場の強気センチメントが回復し、9万ドル以上への上昇を予測する声も出ている。 しかし、あるアナリストは、短期的には再び値下がりし、価格は現在の約5万8500ドルから5000ドル下落すると見ている。 FxProのシニアマーケットアナリストであるアレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏は、「ビットコインは5000ドル上昇するのではなく、5000ドル下落する可能性が高い」と述べた。 クプツィケビッチ氏の弱気な見方は、50日と200日の単純移動平均線(SMA)の弱気クロスであるデスクロスの後に、ビットコインが6万ドル超えを維持できなかったことに起因する。 「ビットコインは先週末に50日移動平均線と200日移動平均線を上回ろうとした後、6万ドルを超えられず、売りに直面しており、売り手優位であることを示している」とクプツィケビッチ氏は指摘した。 クプツィケビッチ氏はさらに、14日相対力指数(RSI)はもはや売られ過ぎの状態を示しておらず、これはもう一段下げる余地があることを意味し、最近の6万ドル以上での売り手優位とも一致すると付け加えた。 14日RSIは、値動きの速さと変化を測定するモメンタムオシレーターである。5日の暴落後に観測されたように、RSIが30を下回ると、売られ過ぎの状態を示し、多くの場合、下降トレンドの一時停止と価格回復の予兆となる。 「日足のRSI指数は売られ過ぎの領域から抜け出し、さらなる上昇の勢いを失っている」とクプツィケビッチ氏は自らの弱気な見方を説明した。 14日に発表される予定の7月米消費者物価指数がより「粘着質な」インフレを示し、今後数カ月以内でのFRB利下げへの期待を打ち消すようであれば、短期的なビットコイン価格低迷の可能性は高まるだろう。 ビットコインは先週後半に6万ドルを超える水準まで反発し、8月5日までの5日間に見られた下落の50%以上を取り戻した。その後、11月4日に予定されている米大統領選の結果に関連する予測市場で、親暗号資産派の共和党候補トランプ氏がライバルのカマラ・ハリス氏にリードを許し、回復は停滞している。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin More Likely to Fall by $5K Than Rise by Same Amount: Analyst
CoinDesk Japan 編集部