なぜ1歳の娘まで…不倫相手の家から帰宅後に妻と娘を殺害した男が法廷で語った身勝手な動機「娘の顔が妻の顔に見え…」
1歳の娘を殺害「怖くなった」
こう話した渡辺被告は時折、声を詰まらせ、涙を流しながら説明を続ける。 弁護側: 「妻の近くにいた純ちゃんをどうしたのか?」 渡辺被告: 「抱っこして『ごめんね』と言いました。でもその後、とても娘の存在が怖いなと思いました」 弁護側: 「それはどうして?」 渡辺被告: 「妻を殺害した一部始終を見ていたし、娘の顔が妻の顔に見えてしまったから」 弁護側: 「まだ純ちゃんは1歳だが?」 渡辺被告: 「生後1年だけど、今のことをもしかしたらこの先覚えているかもしれないと思った」 弁護側: 「渡辺被告は純ちゃんを抱っこしていたと思うが、その後どうした?」 渡辺被告: 「リビングの床に座らせて、ロープを後ろから純の首にかけ、『ごめんね』と言って力を込めた」 弁護側: 「純ちゃんはその時どうした?」 渡辺被告: 「苦しかったのか泣き始めた。でも自分は『ごめん』って言って手の力は緩めませんでした」
「よく分かりません」当時の取り調べとの矛盾も
一方、被告人質問は検察側からも行われた。 検察側: 「警察や検察の取り調べでははじめに、記憶の通り話してほしいと説明していたし、警察が言って欲しそうなことなどは言わなくていいと伝えていた。その上で渡辺被告は『風呂に沈めて殺すことも考えていた』と取り調べの時に言っていたが覚えているか」 渡辺被告: 「よく覚えていない」 検察側: 「警察は当時、湯船の話しなど出していない。それなのにあなたが言い出したということは、以前からそういった考えがあったから取り調べの時に話しが出たのではないか?」 渡辺被告: 「取り調べの時の心情はよく分かりません」 検察側: 「つじつまが合っていないとは思わないか?」 渡辺被告: 「よく分かりません」 このほか、「殺害のために塩化カリウムの静脈注射や風呂に沈める方法も考えていたと自ら話していた」と指摘を受けるも「記憶があいまいで混乱していたから」と改めて殺害時以前の殺意については否認した。 翌日には遺族や裁判員などが被告人質問を行い、被告人の父親も出廷。遺族から不倫相手に対して思うことなどを聞かれた渡辺被告が答えたこととは…。 裁判は11月12日に結審し、22日に判決が言い渡される予定だ。 (NST新潟総合テレビ)
NST新潟総合テレビ
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