トランス書籍の刊行中止求め脅迫 産経新聞出版が被害届提出
産経新聞出版が4月に刊行予定の書籍「トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇」に関し、同書が心と体の性が一致しないトランスジェンダー当事者への差別を扇動するとして、「出版の中止」を求め、発売した場合は販売書店に火を放つなどと、脅迫するメールが同社に届いたことが30日、産経新聞社への取材で分かった。 産経新聞出版は、警視庁に威力業務妨害容疑で被害届を提出し、受理されたという。「多数の人が集まる書店を脅すなど許されない行為です。悪質な圧力に屈することなく、書籍は発行します」とのコメントを出した。 書籍は米国のアビゲイル・シュライアーさんの著書「IRREVERSIBLE DAMAGE」の邦訳。KADOKAWAが「あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇」との邦題で刊行を予定していたが、「当事者の安全・人権を脅かしかねない」とする抗議を受け、昨年12月に刊行中止を発表した。