【大学受験の仕組み】「調査書」とは? 25年度からの変更する様式も解説
大学入試の出願時に必要な「調査書」。在学中の高校の教員が作成し、高校での成績や活動などについて書かれています。具体的な調査書の内容や、2025年度入試から変更になる点について紹介します。 【写真】東大に「学校推薦」で入学、どんな対策を? 留学、部活、志望理由書…合格者が語る
調査書は、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜、どの受験方法でも大学に提出する書類です。ほかの出願書類と一緒に、志望大学に提出します。高校受験の場合は、都道府県によって様式が異なりますが、大学受験の場合は文部科学省が指定した様式を使用します。実際の調査書の項目に沿って、書かれる内容を見ていきましょう。 これが実際の調査書の様式です(画像)。
1.氏名、現住所、学校名、入学した年、卒業見込みの年 2.各教科・科目等の学習の記録 高校1年から3年までの学年ごと、教科・科目ごとに5段階の成績と修得した単位数を記します。高校の指導要録をそのまま転記するのが基本です。高校3年の場合、直近の成績(主に1学期)を総合して評価します。 3.各教科の学習成績の状況 教科ごとの平均の成績(教科ごとに各科目の評定の合計数を科目数で割った数値)と全体の平均の成績(評定平均。全ての教科・科目の評定の合計数を総科目数で割った数値)を記入します。 4.学習成績概評 3の全体の平均の成績(全体の学習成績の状況)をA~Eの成績段階の区分に従って記します。Aは5.0~4.3、Bは4.2~3.5、Cは3.4~2.7、Dは2.6~1.9、Eは1.8以下となります。さらに成績段階別の同一学年の人数も記します。 5.総合的な探求の時間の内容・評価 22年度から高校の学習指導要領に新たに盛り込まれた「総合的な探求の時間(探究学習)」について、具体的な活動内容や評価を記します。 6.特別活動の記録 高校での係、委員会、生徒会活動、学校行事における役割などの状況について、学年別に記します。 7.指導上参考となる諸事項 「学習における特徴等」「行動の特徴・特技等」「部活動、ボランティア活動、留学・海外経験等」「取得資格、検定等」「表彰・顕彰等の記録」「その他」を学年ごとに記します。 8.備考 上記では記入しきれなかったことなど、大学に伝えておきたい内容を記します。また、大学は志願者について、大学が指定する特定の分野(保健体育、芸術、家庭、情報など)で、特にすぐれた学習成果があれば備考欄に記載するよう求めることができます。 9.出欠の記録 学年ごとの出席日数、欠席日数などを記します。高校3年生の場合は、直近の学期末までの情報を記します。