<独占告白>ソフトバンク松田。V奪回のための大谷翔平攻略の秘策とは?
――松田さんには日本タイ記録の164キロ。ファウルでした。最後は変化球で三振。 「確かに速くて、凄い変化球も投げますが、ボールを振らされてるんです。問題は、そこ。でも、速さを体感で言えば、やっぱりクルーンの方が速かった。あのときは、僕はまだプロ3年目で、技術もなく、そう感じたのかもしれませんが」 横浜に在籍していたマーク・クルーンは、2008年6月1日の交流戦のソフトバンク戦の松田の打席で、当時の日本最速となる162キロを記録。松田は三振に倒れていた。 ――意外ですね。大谷より球速では劣るクルーンが体感では速く感じるとは。 「今いるピッチャーの速さでいえば、大谷、マシソン、うちのサファテの3人でしょうね。そうそう、今度巨人にやってくる新外国人のアルキメデス・カミネロも、とてつもなく速いですよ」 ――大谷の新記録となる165キロは、続く吉村、本多の打席で出ました。 「ベンチで見ていて“俺のときに来いや!”という気持ちでした。打席で見てみたいし打ちたかった。1キロの違いがどう変わるのか」 ――シーズンを通じて大谷の攻略は、どう考えていましたか? 対大谷の成績は、打率.231(13の3)、5三振、0本、0打点です。 「素直にタイミングを早めて、大振りせずにシンプルにコンパクトに。それしかなかった。でも相手のボールの速さを利用しようというのがありました。ポンと当てるだけで飛ぶので」 ――立ち上がりか、球数が100球に近づくあたりしか隙は見えませ。では待球なのか、好球必打なのか。 「好球必打でいった方がいいという考え方でした。見ていこうという感覚を持つと、もう間に合わずに手が出なくなるんです。全球が一級品ですから、全部を打ちにいき、合わしていく感覚を持って、しっかりとボールを見逃すのが理想なんです」 ――一昨年よりも大谷は、成長していましたか? 「注目度も高い中での二刀流でしょう。それをパワーに変えて結果も出した。特にピッチングが大人になってきた。考えてくるんです」 ――で、今季は、どう攻略するの? という話なんですが。 「内野安打の量産」 ――その心は? 「とにかくバットに当てる作戦。そして今まで以上にもっと全力で一塁を駆け抜けてやろう。それくらいの気持ちです」