ソフトバンク育成3年目の山崎琢磨が初の2軍登板 2回を無失点 「全てにおいてスケールアップしていきたい」
◆みやざきフェニックス・リーグ ソフトバンク0―0巨人(23日、サンマリン) ソフトバンクの育成3年目、山崎琢磨投手(20)が初めて2軍戦で登板した。6回から2番手で登板し、2回34球を投げて3安打無失点の力投を見せた。 ■まるで映画のワンシーン、球場入りする柳田悠岐【写真】 「2軍で投げるチャンスを頂いたので、相手どうこうよりも、自分の持っている力を出せたらと臨んだ」。6回、内野安打と左翼へのポテンヒットなどで無死一、三塁のピンチを招いた。4番ティマをフォークで空振り三振とすると、続く打者を捕邪飛、遊ゴロと打ち取った。「点を取られたくないと思ったので、(捕手の渡邉)陸の配球通りに投げた」。この回、5番平山功太への初球に153キロを計測。「あれは、嘘っすね」と笑って見せた。 7回は1死から失策と安打で一、二塁だったが、真っすぐで投併殺に打ち取った。渡邉陸は「球がめちゃくちゃ良かった。まっすぐも変化球もまとまっていた」と語った。 石見智翠館高出身の右腕で、3年夏の島根大会決勝ではノーヒットノーランを達成した。プロ1年目の2022年7月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、1年9カ月におよぶリハビリ生活を強いられた。今季から実戦復帰し、ファーム非公式戦では32試合に登板し6勝1敗2セーブ、防御率3・64を残した。ようやく2軍での登板をつかみ「今年の目標として、2軍で投げたい気持ちがあったので、結構遅くなったけど、投げることができてよかった」とうなずいた。その上で「早い段階で追い込めたことは良かった。決め球の精度や質はまだまだ」と成果と反省を口にした。 「球速も切れもそうだけど、もっと体が大きくないと強い球も投げられないし、全てにおいてスケールアップしていきたい」。3年かかってたどり着いた2軍の舞台。経験を来季に生かす。(浜口妙華) 【#OTTOホークスファーム情報】
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