キャラのイメージと違う←でもファンから「大絶賛」だった実写化作品
新しいキャラクター像を確立させた実写化の数々
2024年12月公開予定の実写映画『はたらく細胞』の第4弾キャストが、8月20日に発表されました。今回は深田恭子さん、加藤清史郎さん、片岡愛之助さんなど合計9人が発表され、注目を集めました。 【画像】そんなに違う? 似てないのに成功した「実写化キャラ」と「原作キャラ」を比較(6枚) このように人気マンガの実写化において、キャラクターの再現度は何より気になるポイントのひとつでしょう。しかし、これまでの実写化作品を振り返ると、そこまで再現度は高くないにもかかわらず、「別路線」で成功を収めた例も存在しました。 例えばドラマ作品でいうと、2012年よりテレビ東京系列でシリーズ化されているドラマ『孤独のグルメ』はその最たる例ではないでしょうか。同作は原作の久住昌之先生と、作画の谷口ジロー先生による同名マンガをもとにした作品で、輸入雑貨商を営む主人公の「井之頭五郎」が、仕事の合間にふらりと飲食店に立ち寄り、空腹を満たす様子が淡々と描かれます。 ドラマシリーズも基本的な構図は原作と同じですが、エピソードはオリジナルが主体で、なおかつ五郎の人物像に変化が加えられていました。というのも原作の五郎は、やや人見知りでニヒルな性格だったのに対して、ドラマ版は柔和で人好きなキャラクターに変化しているのです。 また見た目に関しても、原作はズングリとしていましたが、五郎役にキャスティングされた松重豊さんはシュッとした体型でした。唯一の共通点といえば、大食漢なところくらいではないでしょうか。 そうした違いもあり、実写化が発表された当初は「イメージが違う」と否定的な声も少なくありませんでした。しかし「おじさんがただただメシを食っているだけ」というシュールな絵面や、松重さんの見事な食べっぷりはたちまち話題となり、2025年1月には松重さん自ら監督と脚本を務める劇場版が公開されます。 なおYouTube動画「【孤独のグルメ】松重豊が「井之頭五郎」になったワケ【孤独のグルメの素 #2】」で原作者の久住先生が語ったところによると、松重さんが五郎役に抜擢されたのは、「ロケ弁をものすごく美味そうに食べたから……」だそうです。些細な理由ですが、『孤独のグルメ』の実写化においては、それが一番大切だったのかもしれません。