【皐月賞】ゴールドシップの再来!?遅れてきた大物メイショウタバルが〝超進化〟 衝撃戴冠へ陣営も太鼓判「毎日杯のときよりもいい」
父は〝希代の癖馬〟ゴールドシップ
大混戦の皐月賞(14日=中山芝内2000メートル)で“一発気配”を漂わせているのがメイショウタバルだ。毎日杯を6馬身差でぶっちぎり、この中間の上昇ぶりも顕著。大舞台にたどり着くまでに少々遠回りはしたが、そのひと筋縄ではいかないところも、時に圧倒的な強さを見せるところもアノ馬をほうふつとさせる。そう、父は“希代の癖馬”ゴールドシップだ。 【写真】2015年宝塚記念の“120億円事件” 2012年皐月賞の“最内ワープ”をはじめ、15年宝塚記念の“120億円事件”など、数々の伝説を残してきたゴールドシップ。13、14年の宝塚記念を連覇したように圧倒的な強さを見せる一方で、モロさも同居した超個性派だった。その日の気分で走ったり走らなかったり…担当だった今浪元厩務員の手を煩わせる姿を見てこのコンビを好きになったファンも多いだろう。産駒のユーバーレーベンが21年オークスを制覇し、マイネルグロンが昨年の中山大障害を勝利するなど、種牡馬としても確固たる地位を築きつつあるが、12年の時を経て父がもっともファンに強烈なインパクトを与えた皐月賞へ惑星馬を送り込んできた。3連勝中で勢い十分のメイショウタバルだ。 前走・毎日杯は逃げて自らラップを刻み、最後は後続を突き放しての圧勝。重馬場で1分46秒0は出色の数字だし、6馬身差をつけたのがシンザン記念を快勝したノーブルロジャーだったことからも、相当な能力を秘めているのは疑いようがない。 ただ、メイショウタバルがここまでたどり着くのには父ゴールドシップ並みの紆余曲折があった。3走前の若駒Sはレース当日、京都競馬場の馬房内で右前脚の爪をぶつけてしまって無念の競走除外。2走前につばき賞を制した後はスプリングSで皐月賞の権利を取ろうとしたが、最終追い切りを終えた後に皮膚から感染症にかかって今度は左前脚がフレグモーネ一歩手前の状態になってしまった。ギリギリまで回復を待ったものの、木曜昼に回避を決断。その後の経過が順調だったので翌週の毎日杯へ向かうことになったが、決して万全ではない中で父をほうふつとさせる圧倒的な走りを見せたのだ。