「梅北地下道」約100年の歴史に幕…グランフロントー梅田スカイビルをつなぐ道 過去には迷惑自転車問題も 壁面アート描いた人は『寂しい。本当に幸せだった』
JR大阪駅の北側にあるうめきたの地下道が11月7日夜に完全に閉鎖され、約100年の歴史に幕を下ろします。 【写真を見る】壁面をよ~~く見ると…あの有名肖像画が!各所に散りばめられたトリックアート
(記者リポート)「11月7日午前8時半です。グランフロント方面から多くの人が地下道に入っていきます」 通勤ラッシュの時間帯、多くの会社員が通行する「梅北地下道」。幅4m・距離50mほどの地下道はグランフロント大阪と梅田スカイビルの両エリアの間をつなぎ、会社員だけでなく学生や観光客など多くの人が利用してきました。 しかし、地上にあったJRの線路が地下に切り替わったため、11月7日午後9時以降に封鎖され、地上での往来に切り替えられることになりました。利用者に地下道閉鎖について話を聞きました。 「え、うそ!知らんかった。めっちゃびっくりですね。もう一回通りますわ」 「どうしても階段の上り下りがつらくって。だから助かります」 「ほぼ通勤で毎日。雨が降ったときとか傘で渋滞というかスムーズにいかないことがあるので、地上のほうがいいと思います」 「ほぼ毎日です。ちょっと寂しくなるのかなと思って写真撮りました」 実はこの「梅北地下道」が開通したのは今から95年前の昭和3年。旧国鉄の貨物駅ができて、地上にあった道路が撤去されたため、地元住民の要望を受けて作られました。 長年、住民らの往来を支えてきた地下道。変化が訪れたのは2002年に始まった「うめきたエリア」の再開発です。2013年にグランフロント大阪がオープンすると、うめきたエリアの利用者が急増。さらに海外のガイドブックに紹介されたことから梅田スカイビルが外国人観光客の人気スポットとなるなどして「梅北地下道」の通行量は増えていきました。 そうした中で地下道では時に迷惑な行為もありました。朝や夕方には利用者であふれる幅4mの歩行者専用道。自転車は押して歩かなければいけませんが、自転車に乗ったまま猛スピードで走り抜ける人があとを絶ちませんでした。