「自分を犠牲にする優しさ」をふるまわなくても大丈夫! 優しくして「舐められる人」「慕われる人」、境界線はどこか?
だから、手伝ってあげれば「忙しいのに貴重な時間を使ってくれたんだ!」と感謝される。こちらのイメージも上がり、返報性の原理が働いて、こちらが困っている時には助けてもらえるようになります。これが舐められなくなるということなんですね。 ■「優しくするのは、まず自分からでいい」 もしかすると「なんだか見返りを求めて優しくしてる気がする」「打算的な感じで気が引けるなぁ……」って思うかもしれません。僕もかつてはそう思っていました。「自分を犠牲にする優しさこそ、本当の優しさ」みたいなイメージがありますよね。
誤解がないように言っておくと、「見返りをくれる人にだけ優しくしよう」ってことではありません。僕が言いたいのは「優しくするのは、まず自分からでいい」ってことです。 自己犠牲を伴う優しさには限界があります。 もし、あなたが砂漠にいてカラカラに喉が渇いているのに、他人に水をあげていたら、あなたはダウンしてしまいます。だからお互いを大事にするためにも、まずは自分の喉を潤すのを優先する。その後で、困っている人をオアシスに連れていけばいいんです。
心理学には「自分で自分を扱うように、他人も自分を扱う」という原則があります。自分で自分のことを尊重できれば、他人からも尊重してもらえます。なので、あなた自身が「自分には大切にされる価値があるんだ」と思うことがとても大切なんです。 Point:自分で自分を大切にすれば、他人も自分を大切に扱ってくれる
るろうに :臨床心理士・公認心理師