TDK社長、生成AIは「大きなインパクト」-追い風は広範囲に
TDKの小型電池は現在、ほぼ全てを中国で生産するがインドにも力を入れていく計画だ。25年には同国の新工場で生産開始を予定するが、今後の生産拠点については「これが最後かというと、最後ではないと思う」と述べ、現地の需要を見極めた上で、適宜次の手を打っていきたいと話した。
上場来高値
足元業績は好調で、前期(24年3月期)の営業利益は前の期比2.4%増と、4期連続の増益となった。今期(25年3月期)は同4.1%増の1800億円を見込む。株価も好調で6月に入って上場来高値を更新。14日の終値ベースで年初来での上昇率は33%となった。
岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは、アップルが新しい生成AI機能を発表したことが高値更新の材料になったと指摘する。だが、期待先行の印象が強く、今後の決算がコンセンサスを下回れば株価はモメンタムをなくす可能性に言及する。
CLSA証券アナリストのアミット・ガルグ氏は11日付の英文リポートで、センサー事業の改善や電池事業でのシェア拡大が上振れ要因になり得る一方、MLCC以外の受動部品の成長が緩やかな中、利益率回復が予想より弱いことが下振れリスクになるとの見方を示している。
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Yuki Furukawa, Takashi Mochizuki, Shery Ahn