ダルビッシュ有が昨年WBCで見せたリーダーとしての新たな一面「本当に最高の時間」…日米通算200勝達成
◆米大リーグ ブレーブス1―9パドレス(19日・米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク) 【写真】侍ジャパン“決起集会” 会計担当はダルさん「#会計ヤバすぎた」 日米通算200勝に王手をかけていたパドレス・ダルビッシュ有投手(37)が19日(日本時間20日)、敵地・ブレーブス戦に先発し、7回99球を投げて2安打無失点の好投で今季4勝目(1敗)を挙げ、日米通算200勝(日93、米107)に到達した。4登板連続無失点で、メジャー自己最長を更新する連続イニング無失点は「25」にまで伸びた。 ダルビッシュは昨年の開幕前、侍ジャパンの一員としてWBCに出場。大谷、吉田、ヌートバーが参加しなかった2月の宮崎合宿に、メジャーリーガーで唯一、初日から合流した。チーム最年長で、唯一のWBC優勝経験者。佐々木朗(ロッテ)、宮城(ロッテ)ら若手を中心にして惜しみもなくアドバイスを送った。「キャリアというのは正直関係ない。お金を頂いて野球しているし、プロであるので、ずっと成長する姿勢は崩してはいけない。年功序列とかそういうのは全く考えてない。アメリカで長いので、ずっと日本にいると最新の情報が得られない部分もある。そういうのをしっかり情報共有して、お互い成長していけたら。勝ち負け以外にもそういうこともできる」。ダルビッシュに年齢の壁は関係なかった。 若手選手へも積極的に質問するなどして、自らの成長にもつなげた貪欲さも見せた右腕。グラウンドを離れてもたびたび身銭を切って決起集会を行い、チームになじめずにいた宇田川(オリックス)にも手をさしのべて、自然にチームは1つにまとまっていった。3大会ぶりの優勝をつかんだ裏側には、ダルビッシュの行動が大きかった。 ダルビッシュは大会後、こう話した。「みんな本当に友達みたいに仲良くなれましたし、自分にとっては本当に最高の時間でした。チームワークは絶対に大会でナンバーワンだと思いますし、みんな明るく、お互いを支え合ってプレーできるところは一番強いところだと思う」。栗山監督も「ダルビッシュ・ジャパンと言ってもいい」というほどだった。 リーダーとして新たな一面を見せ、ダルビッシュ有としての株をまたひとつ上げた。自らの成長、チームの勝利に誰よりも貪欲で、だれからも慕われる人間性が、積み上げた200個の勝利に表れた。
報知新聞社