秋も花粉症 原因植物は身近な草木 屋外が快適な陽気になるこの時期は特に注意
花粉症は秋にも発症することがあります。その原因物質は、ブタクサやヨモギなどのキク科の植物の花粉です。川の土手沿いや空き地など皆さんにとても身近な環境に多く植生しています。季節が徐々に進み、屋外が快適な陽気となるこの時期、無意識のうちに多量に吸い込んで、春より重い症状になる事例も報告されているようです。症状のでやすい方は、春と同様に花粉を吸いこまないようしっかり対策するようにしましょう。
花粉の粒子 ブタクサ花粉の方がスギ花粉より小さい 吸い込み注意
秋の花粉症の原因となるブタクサやヨモギなどは大変身近な雑草で、その発生源は日常生活と隣接または極めて近い所にあります。ほぼ全国的に分布し、9月を中心に10月頃にかけてが、特に秋の花粉症の注意期間となっています。 ブタクサの花粉は、春のスギ花粉よりも粒子が小さいため、吸い込むと気管支まで入り込みやすく、ぜんそくなどの症状が悪化することもあるようです。更に、足元から上に飛散するため、小さなお子さんの方が大人より影響を受け易いとされる報告もあります。
春の対策と同様に花粉は吸い込まないようにしましょう
川の土手沿いをサイクリングやジョギングをする。この時期ありがちではありますが、春の花粉症の症状と同じように、くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、目・鼻・口の中・のどのかゆみ等の症状がある方は、ブタクサ花粉症かもしれません。 このような症状がでやすい方は、ルート変更するなどして花粉を吸い込まないように注意しましょう。スギ花粉のように山から広範にわたり飛散することはありませんので、近づかないことで予防ができそうです。それでも、気になる方は、春の花粉症対策と同様にマスクを着用する、帰宅時には衣服に着いた花粉を払い落とす、うがいや手洗いをするなどの対策も効果的とされています。 また、一般的な注意事項としては、規則正しい生活習慣を身につけ、疲れを翌日に持ち越さないこと、風邪をひかないことなども、症状を緩和させる効果があるようです。
日本気象協会 北陸支店 河原 毅