英メディアが日本のリスク采配に賛否「馬鹿げた茶番」「賢明作戦ではない」
同じく英のデイリーメール紙は、「西野監督は議論の的となる6選手を休ませる戦術で戦い、ヤン・べドナレクの決勝ゴールにもかかわらず、フェアプレーでワールドカップ決勝トーナメントへ滑り込んだ」との見出しから「日本は規律があり計算された戦いぶりだった。日陰でさえ36度になった暑さに最も耐えることのできたチームが生き残れるような状況だった」と試合状況を説明した。 コロンビアがセネガルに1点のリードを奪ったことが判明した後半37分からリスクを回避して攻めることを止めパスを回した日本のプレーを「試合は両チームともにボールを回すだけの悲しい光景へと下降線をたどり、ファンからのとてつもないやじにつながった」と伝え「セネガルが、また得点を挙げれば大会から去ることになる日本にとってまったく賢明な作戦ではなかった」と批判した。 また「西野監督は抱えている困惑を回避するプランを遂行した。彼は、試合前に『ポーランドは、決して倒せない、壊せない相手ではない』と話していたが、彼の選手起用は、通常とは、かけ離れていた。彼は予選ラウンドがまだ均衡している中で6人以上を休ませた。そのうちの4人は今大会での得点者で、傑出した働きを見せている乾貴士もベンチだった。彼は賭けに出たのだ」と、西野監督の次を見据えた采配を評した。 ただ「ベルギーは日本戦への対策に睡眠を多く削る必要はないだろう」と、日本の決勝トーナメントの対戦国であるグループG首位のベルギーにとって、そう難しい戦いにならないだろうという見解を示した。 英の高級紙、ガーディアン紙は「日本がポーランドに敗戦も、こっそりとワールドカップ16強へ」との見出しで、この試合を伝えた。 「暑さにうだる夕方の紆余曲折の末、400マイル(約644キロ)離れたサマラでのコロンビアのジェリー・ミナのゴールとセネガルよりもイエローカードが2枚少なかった恩恵を受けて日本は何とかワールドカップの決勝トーナメントへと這い上がった」と続けた。 同記事も日本が後半37分以降に攻撃を放棄した戦術に触れ、「多くの敬意を集める中での奇妙な試合となった。サマラでの得点経過を知った日本は、自陣深くでボールをキープし、さらに失点することやイエローカードをもらうことを避けてプレーして試合を終えた。観客の多くが、嫌悪を込めた口笛で感情を表したが、日本は少しも気にすることはなかった。選手は、試合終了後に場内を回ってサポーターの声援に応えた。彼らにとって3度目となる16強の戦いに今は期待することができる」と続けた。 賛否があろうと、世界の話題をさらうだけの存在感を日本は示したのかもしれない。