地方を悩ます医師確保 初期研修医が確保目標を下回る 「県外に出ると戻ってこない」…県は人材確保へ広報強化
鹿児島県は6日、県内の医療機関で研修する2024年度採用の初期臨床研修医が94人だったと明らかにした。前年度から27人減り、目標の110人を下回った。県庁で同日開いた県初期臨床研修連絡協議会で報告した。 止まらぬ少子、揺らぐ産科経営 予測できない分娩「ほぼ毎日が救急」…深刻な成り手不足、進む医師の高齢化 県内初の出生1万人割れ
内訳は鹿児島大学病院22人、鹿児島市立病院15人、鹿児島医療センター13人など。県内12臨床研修病院のうち、鹿児島大学病院が前年度比18人減となるなど6病院で減少した。 協議会では「初期研修で県外に出ると戻ってこない」「学生時代に新型コロナウイルスの影響を受け、県外に出たいのでは」などの意見が出た。110人を目標とする来年度も厳しい状況が予想され、県は人材確保に向け広報などの強化に努めるとした。 同協議会は臨床研修医の確保を図るため、09年に設立。臨床研修病院や県医師会など17団体で構成する。
南日本新聞 | 鹿児島