「戒厳令・韓国は危険」イスラエルやウクライナも警告…外国人観光客減少の懸念
【12月05日 KOREA WAVE】韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が3日夜、突然戒厳令を宣布したことを受け、米国、英国などが自国民に韓国への渡航を避けるよう勧めている。旅行業界では、インバウンド客が減る可能性に懸念が強まっているが、アウトバウンド客の規模には大きな変化はないとみられている。 3日の戒厳令宣言後、英外務省は韓国旅行に対する警報を出し「現地当局の指示に従い、政治デモは避けるように」と自国民に注意を呼びかけた。駐韓英国大使館もSNSを通じて「状況を注意深くモニタリングしている。英外務省の公示を注視してほしい」とした。 戦闘が続くイスラエルとウクライナも「韓国が危険な状況だ」と警告した。イスラエル外務省は、必要な状況でなければ、韓国訪問を再検討するよう勧告した。ウクライナの駐韓大使館はSNSに、韓国で発生する事態に冷静に対応するよう求めた。 戒厳令は解除されたが、米国務省は依然として韓国の状況を注視している。米国務省は「潜在的な混乱を予想しなければならない。平和デモも対立に変わり、暴力的な事態に拡大する可能性がある。デモの進行地域は避けよ」と呼びかけた。 多くの国が韓国を「旅行危険国家」に分類すると、韓国の旅行業界では訪韓観光客が減少する恐れがあるとの懸念が強まっている。 ある旅行業界関係者は「インバウンド旅行客の規模に影響を与えかねないと考える。韓国には多様なコンテンツがあるにもかかわらず、地政学的危険のために旅行地としての魅力が失われる傾向が強かった。さらに、軍人が国会に乗り込むような今回の事態により、旅行者の心理的負担はより一層大きくなるとみている」と話した。 別の旅行業界関係者は「海外から旅行を予定通りに進めることができるかという問い合わせがかなり入ってきている。対応策について、現在議論を急いで進めている」と明らかにした。 一方、アウトバウンド旅行客の規模には大きな変化がないとみられる。ある旅行業界関係者は「3日未明、通行禁止命令の偽ニュースと関連して、予定通り出国が可能かという問い合わせが1件あった。その他の問い合わせや旅行取り消しはなかった」と話した。 別の旅行業界関係者も「4日午前に出国が可能かという問い合わせが1、2件程度あったが、取り消しは1件もなかった。空港や航空会社が正常に運営される限り、アウトバウンド旅行客の増減に大きな影響はないだろう」と見通した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
KOREA WAVE