まだまだ働くぞ!年金月23万円・65歳元営業部長、意気揚々と再就職を決めるも一転、日本年金機構から届いた〈年金停止〉の通知に「働く気が失せました」
前向きに働くシニアも多いが…
ただ、こんな調査もあります。60歳以上を対象にした内閣府『高齢者の経済生活に関する調査」によれば、働く理由について以下のような結果が出ています。 仕事をしている理由(60歳以上) ・収入がほしいから…45.4% ・働くのは身体によいから、老化を防ぐから…23.5% ・仕事そのものが面白いから、自分の知識・能力を生かせるから…21.9% ・仕事を通じて友人や仲間を得ることができるから…4.4% ・その他…4.0% ・不明・無回答…0.8% これを見ると「収入がほしいから」という理由がやはり1位であるのと同時に、健康面のメリットで働く人、仕事がおもしろいといったポジティブな理由で働く人も多いことがわかります。 ちなみに年代別では、70代になると「収入がほしいから」という理由と「健康によい」の割合がほぼ同じに。仕事がおもしろいという理由も60歳以降から割合は変化せず、高い数値を維持しています。 老後も働くというとどうしてもネガティブな方向に議論されがちですが、 「どうせ長生きするなら健康でいたいから働く」 「自分のスキルを活かして社会に貢献し続けたいし、それが生きがいになる」 こんな風に考えて前向きに働く人も多いようです。 しかし、現役時代に培ったスキルを活かして、年金暮らしになっても前向きに働くシニアが気を付けるべきことがあります。それを知らないと、「たくさん働いて稼いだのに、そのせいで年金が減ってしまった」と憂き目を見る可能性も……。例えばこんなケースです。
なんで年金が減るんだよ!65歳加藤さんがハマった落とし穴
都内の中小企業で会社員として働いていた加藤義男さん(仮名)は、60歳以降も同じ会社で継続雇用を続け、65歳でいよいよ退職することになりました。 高卒ながら敏腕営業マンとして名を馳せ、部長職まで昇りつめた加藤さんは、社内では高収入のエリート。その後、役職定年・継続雇用と徐々に年収は下がりましたが、64歳時点でも800万円ほどの収入がありました。 そして継続雇用の期限65歳が近づく頃、懇意にしていたクライアント企業から「加藤さんのスキルは素晴らしい。そちらを退職したら、ぜひうちの会社で働いてくれないか」そう打診されました。 自分の仕事を高く評価され、うれしくないわけはありません。まだまだ体力もあり65歳で引退して老け込むのは早いと考えた加藤さんは、新しい仕事場で働くことを決めたのでした。 「給料はまたガタっと下がるけど、年金と合わせれば十分だ。現役時代ほど仕事はハードじゃないし、この年でまだ必要とされるのが何よりありがたいよ」 そう妻とも話しながら、新しい会社で働き始めた加藤さん。しかし、ある日、日本年金機構から「年金停止」という驚くべき内容の通知を受け取ります。いったいなぜ?……混乱する加藤さんですが、それこそ「稼ぎすぎるシニアが陥る落とし穴」でした。
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