沖縄最古の映画館の“最期”を撮影したドキュメンタリー映画『劇場が終わるとき』来年初春公開決定
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■池澤夏樹(作家) みなの記憶の器だったこの劇場が無に返ってゆく姿は美しい そして、それを撮る石川真生は更に美しい ■三上智恵(映画監督) 石川真生さんと牧瀬茜さんが起こした奇跡のレクイエム。そんな瞬間が首里劇場のフィナーレにあって本当に良かったと、この劇場に染みついた記憶たちと共に、私も喜ぶことができたそんな不思議な時間でした。 ■タテタカコ(ミュージシャン) 出会えなかったという出会い 真喜屋力監督さんと、写真家の石川真生さんのお2人の目を通して、伺うことのできなかった首里劇場の映画館の匂い、椅子の座り心地、映画を上映していた時の風景をたずねるような気持ちになりました。今、現在、全国に残っていて、厳しい状況の中でも絶やさず上映を続けてくださっている映画館へ想いを馳せる時間にもなりました。 ■荒木太郎(映画監督) 私も老いを感じながらどう仕事に向き合うかという時期に来ているので、石川さんの身体の痛さを抱えながら被写体に立ち向かう姿、廃棄される首里劇場、ギリギリまで小屋を守っていた館長に思いを馳せて観ることが出来ました。 甥の裕太さんの話しは心打つもので、改めて永年親しくして頂いた金城館長を知る喜びを感じました。なかでも成人映画を家業として上映して下さったという話は、作品を作っていた私も身内にして下さっていたのかとも勝手に思い嬉しかったです。 牧瀬茜さんの登場はサプライズでした。個人的には共演もしたこともあり、新宿ベルクでのミニライブでも拝見したことのある牧瀬さん。今回滅びゆくものの重要な中で作品に美しい裸体で光を当てて下さりました。それを体力の限界を超えてまで撮っていたのが石川さん…。感動的でした。 ■牧瀬茜(出演者・踊り子) 私は長くストリップ劇場で働く中で、摘発で営業停止となったストリップ劇場、閉館するストリップ劇場、廃墟となった、また取り壊されていくストリップ劇場を見てきました。劇場という場所は、興行がないと死んだように眠ってしまう。人が集ってはじめて生きる場所だとつくづく感じてきました。解体前の1年と少しゆっくり朽ちていく首里劇場を折々に見ながら、私は、今はもう記憶にしかない消えていったストリップ劇場を重ねていました。 死ぬまで首里劇場と生きた館長さんと、死ぬまで撮り続けるだろう真生さん…いや、もしかしたら、撮っていないと死んでしまうのではないかと思える真生さんとが交わるこの作品。私も死ぬまで踊り続けたい脱ぎ続けたいと思いながら、この作品に交れたことに感謝します。