「110番」適切利用を 福島県警本部が広報活動 パラアスリート斎藤さん、一日指令室長
福島県警本部は10日、110番通報の適切な利用を広める「110番の日」の広報活動を繰り広げた。福島市在住のパラアスリート斎藤由希子さんが一日通信指令室長を務めた。 本部庁舎で若田英本部長から委嘱状を受けた後、通信指令室で110番通報の受理を模擬体験した。通報者から交通事故の状況などを聞き取り、対応を指示。緊急性の低い相談は相談専用ダイヤル「#9110」へ連絡するよう促した。斎藤さんは「通報者とのやりとりは緊迫感があり、現場の大変さを実感した」と振り返った。 県内の昨年の110番通報受理件数は12万6672件(前年比1万6358件増)で、令和元(2019)年以降の5年間で最も多かった。このうち、いたずらや、携帯電話の設定で110番につながってしまう「誤接」などの非有効受理件数は4万1447件(前年比9615件増)と全体の約3割を占めた。誤接が増加傾向にあり、県警は携帯電話の設定を確認するように呼びかけている。
半沢正行通信指令室長は「事件や事故が起きた際は迷わず110番通報をしてほしい」とした上で、状況に応じて最寄りの警察署や♯9110への相談も検討してほしいとしている。