BTSからメールでオファー、振付師RIEHATAの軌跡と野望
King of Swagという世界を代表する日本のトップダンサーの存在をご存じだろうか。 BTSから振り付け依頼のメールが届いたと話す彼女の名前はRIEHATA。 今やBTSやBlackPinkを初めとするKPOP界から引っ張りだこの振付師でもある。 その彼女、RIEHATA氏が世界のトップダンサーからオンラインでダンスを学べるサービス【LOV3 SPACE】を開始した。RIEHATA氏は昨年末、渋谷のダンススタジオをオープン。日本はもちろん、アジアを中心に世界各国からレッスンを受けに訪れる。オープン当初はレッスンのチケットが5分で完売するほどの人気ぶりだ。今回は、世界に通ずるダンサーの育成に尽力するRIEHATAを追った。 ■無我夢中になっていたダンスがいつしか職業へ 子どもの頃からダンスが大好きなRIEHATAは、テレビで歌って踊るアーティストにいつも釘付けだった。バックヤードには母親の故郷であるフィリピン文化が影響している。楽しいときには音楽を流し、みんなで踊った。そこには、ダンスの上手い下手はない。ただただ楽しい。だから体が勝手に動く。そんな環境で生まれ育った。 中学生になるとダンス愛はさらにヒートアップ。学校では、友人を巻き込んで給食時間に校内放送で音楽を流しダンスを披露、休みの日は毎週のようにダンス発表会や大会に出場した。 四六時中ダンスと向き合う中で、「自分のダンスの実力は、日本で、そして世界で、どれくらいのものなのだろうか?もっと大きな舞台で挑戦してみたい!」と強く思うようになったRIEHATAは、高校進学を諦め本場アメリカでダンスを学ぶことを決意。 家族の反対をなんとか説得し、ついにアメリカ行きの切符を手に入れた。 しかし、与えられた期間はたった3カ月だった。 時間もお金もない─── アメリカへ行ったものの、どこで学べばいいのかわからなかったRIEHATAは、近所のとあるダンスサークルに飛び込みで入部した。 正直、ダンスのレベルがどれくらいのものかわからなかったが、ダンスに触れることができればなんでもいい、その一心だった。 しかし実際に参加してみると、そこはプロレベルのメンバーばかりだった。これまでダンスに人一倍自信のあったRIEHATAにとって、打ちのめされた瞬間であった。 その日から、勇往邁進にひたすらダンスに打ち込んだ。 そして3カ月が経ち、気づけばダンスを教えてもらう立場から教える立場へと逆転していた。