「星花双姫～天に咲き、地に輝く恋～」より

中国の大手動画サイト「YOUKU」のドラマランキングで、1位に輝いたファンタジー時代劇「星花双姫～天に咲き、地に輝く恋～」。HuluのTVOD(都度課金制)サービスでは、2月2日より配信された第1話～第14話に加え、3月6日からは第15話～第28話の独占配信も開始した。そこで本記事では、第15話～第28話のあらすじや見どころを紹介していく。 【写真】わんぱくな双子の妹・夜曇(イエタン)役を演じるリー・ランディー ■王女として誕生した“双子の姉妹”の奮闘を描く「星花双姫～天に咲き、地に輝く恋～」 「星花双姫～天に咲き、地に輝く恋～」は、人間界の王のもとに生まれた性格の全く違う双子の王女が、“天界”と悪党の巣窟である“沈淵界”にそれぞれ嫁ぎ、奮闘する姿を描いた中国発のファンタジーラブ史劇だ。天界の花嫁になるはずの姉が“沈淵界”へ、沈淵界に嫁ぐはずの妹が“天界”へと入れ違ってしまったことから、姉妹に降りかかる試練。それぞれの世界で繰り広げられる姉妹の奮闘ぶりがコミカルに描かれていく。 穏やかで優しい姉の青葵(チンクイ)役を演じるのは、「長安二十四時」や「永遠のシンデレラ～君は僕の運命の人～」にも出演するホー・シュエンリン。彼女の涼し気な澄んだ瞳は、青葵の清廉な雰囲気にぴったりだ。一方、活発で頭も良いが悪知恵もはたらく、わんぱくな妹・夜曇(イエタン)役を務めるのは、「宮廷の茗薇＜めいび＞～時をかける恋」でヒロインを演じたリー・ランディーだ。悪だくみをする時の目の輝きや、姉を心配する健気な姿で、憎めないヒロインを見事に演じている。 そして天界の王子・有琴(ヨウチン)役を演じるのは、「東宮～永遠の記憶に眠る愛～」で主演を務めたチェン・シンシュー。眉目秀麗で、修行によって感情の動くことのない隙のなさすぎる神君になったはずが、夜曇の破天荒な振る舞いに振り回されていく。一方、青葵が輿(こし)入れした沈淵族の第三王子・嘲風(チャオフォン)役を演じるのは、「山河表里」で主演に抜擢されたチェン・ムーチー。嘲風は自分の野心のために青葵を利用するつもりだったが、彼女の真っ直ぐな姿と優しさに、次第に心惹かれていく。 ■有琴を蘇らせるため、夜曇は“神識の欠片”を探す旅に出る 「人間界・天界・沈淵界・獣界」の四界から成る世界観で物語が展開していく本作。第1話～第14話では、自分のせいで沈淵界へ行くことになってしまった青葵を心配する夜曇の様子が描かれている。一方青葵は、夜曇の心配をよそに嘲風と心を通わせていく。さまざまな障害はあるものの、それぞれの世界で徐々に愛を育み始めた2組のカップル。しかし、長きに渡って天界が守ってきた「四界」に不穏な兆候が見え始める…。 続く第15話～第28話では、夜曇が沈淵族との戦いの際に最後の力を尽くしてしまい“神識”が消散した有琴を蘇らせるため、“神識の欠片”を探して獣界へと向かうことに。その後、夜曇は辿り着いた月窩村で、村人から疎まれている火の妖怪・辣目と出会う。そして、この辣目こそが有琴の“第一の神識”であった。なんとか村人との仲を回復させようと奔走する夜曇に恋をした辣目は、「妻になってほしい」と伝えるのだが――。 一方、嘲風は夜曇と神族が怪しい動きをしていることを知り、調査に乗り出す。夜曇から辣目のことを聞いた青葵は、2人を沈淵兵から守るため嘲風に同行。そしてついに辣目を見つけ、殺そうとする嘲風。そこへ夜曇が駆けつけ辣目を助け出す。嘲風は夜曇らの後を追おうとするが、今度は青葵が彼の行く手を阻むのだった――。 ■お金好きな刺客に女好きの絵描き…個性的な神識が登場 辣目の救出に成功した夜曇は、ひょんなことから“第二の神識”である没有情を見つける。どうにかして彼の心を動かそうとする夜曇は、彼が名声を得るために輝かしい実績を捏造していたことを知り、「バラす」と言って迫る。金に執着する没有情は祝儀のために婚姻を承諾するのだが、有琴を救うためには“神識の愛”を得なければならなかった…。 そんな中、沈淵王妃に襲われた夜曇が瀕死の状態に陥る。夜曇を救うには金を燃やして作る真金火という天火が必要だった。そこで夜曇を失いたくないことに気がついた没有情は、大切にしていた金銀を燃やしてしまう。一方、沈淵王妃に母を人質に取られた嘲風は、継承争いから身を引くことを約束させられ、同時に青葵を守るために突き放す決意をする――。 夜曇たちは、有琴の弟・清衡(チンホン)が偶然見つけた絵から、“第三の神識”である絵描き・聞人に辿り着く。夜曇は聞人の風流な魅力に心を揺り動かされるが、女性との密会の場に遭遇してしまう。その後、彼の運命の人のふりをして距離を縮めようとする夜曇。占いや帝嵐絶の法器なども駆使して、最終的に聞人に愛されることとなる。 こうして無事有琴は戻ったが、夜曇は「神識たちの記憶も消えてしまった」と悲しみに暮れる。それでも、有琴に迷惑をかけまいと天妃として自らの性格を抑え、慎み深い暮らしを送ろうと努めていた。一方、青葵は法力を失った嘲風と四界の果てで静かな生活を送ろうと考えていたが、嘲風は沈淵王からの罰を受けていた。青葵はそれを止めようとするが、沈淵王妃の邪魔が入り――。 ■1人4役を見事に演じ分けたチェン・シンシューの名演技に注目 「星花双姫～天に咲き、地に輝く恋～」第15話～第28話では、有琴と“3人の神識”という1人4役を演じ分けたチェン・シンシューの名演技が見どころの一つとなっている。シンシューは3歳から名子役として活躍し、2010年には公開されたチャン・イーモウ監督の映画「サンザシの樹の下で」などのヒット作にも出演。「東宮～永遠の記憶に眠る愛～」で大ブレイクを果たした若手演技派俳優だ。 「東宮」では、ヒロインを深く愛しながらも復讐のためなら冷酷に徹する二面性と、その高貴な顔立ちに注目が集まったが、今回はお転婆な新妻に押されて冷静な仮面がボロボロと崩れ落ちる有琴のチャーミングな一面を演じている。 そして有琴に加え、有琴が切り捨ててきた欲念が人格化した“3人の神識”も演じたシンシュー。冷静で寡黙な有琴とは一変、村に被害を与える火の妖怪・辣目、獣界に生まれた金に執着する刺客・没有情、女好きで遊び人の絵描き・聞人という全くタイプの違う4役を見事に演じ分け、演技力の高さを見せつけている。 ストーリーが進むにつれ、不穏な空気が次第に強くなっていく本作。第15話～第28話で描かれる、天真爛漫で破天荒な夜曇とシンシュー演じる神識たちとの駆け引きは注目ポイントと言える。