フェルシュホーが今季初優勝。ハウガー、アーロンとの三つ巴の戦いを制す。宮田莉朋はペース上がらず14位|FIA F2ジェッダ・スプリントレース
FIA F2の2024年シーズン第2ラウンド、ジェッダ戦のスプリントレースが行なわれ、リチャード・フェルシュホー(トライデント)が優勝した。ローディンの宮田莉朋は14位だった。 【リザルト】FIA F2ジェッダ スプリントレース結果(随時更新) 木曜日に行なわれた予選で最速タイムを記録したオリバー・ベアマン(プレマ)は、虫垂炎によってF1サウジアラビアGPを欠場することになったカルロス・サインツJr.の代役としてフェラーリF1のマシンを走らせることとなったため、このスプリントレース以降は参加できなくなった。それによりF2のグリッドには21台が並ぶことになった。 ポールポジションからスタートしたポール・アーロン(ハイテック・プラス-エイト)が堅実な蹴り出しを見せて首位のポジションをキープする中、フランコ・コラピント(MPモータースポーツ)とザック・オサリバン(ART)がストールして動けず。プレマのアンドレア・キミ・アントネッリもスタートに大失敗し、ターン1ではジャック・クロフォード(DAMS)と接触してフロントウイング翼端板を壊した。またARTのヴィクトー・マルタンスも、スタート直後に行き場を無くしてウォールに接触、リタイアとなった。 これらのインシデントの結果、すぐにセーフティカーが出動することとなった。 5周目からレース再開。今度はクリーンなスタートとなった。 先頭のアーロンは後続を引き離そうとするが、2番手のリチャード・フェルシュホー(トライデント)以下も懸命に食らい付き、ほとんど全車が数珠繋ぎ状態。そんな中で宮田のペースは上がらず、前を行くファン-マヌエル・コレア(DAMS)から引き離され、後続のコラピントやオサリバンにオーバーテイクを許してしまった。 8周目のターン1で、フェルシュホーがアーロンをオーバーテイクして首位に浮上。そのフェルシュホーはファステストラップを連発して、アーロンを1秒以上後方に追いやることに成功する。 ただ10周目、アマウリー・コルディール(ハイテック・プラス-エイト)がターン2で単独スピンし、コース中央にストップ。これでこのレース2回目のセーフティカー出動となった。 レース再開は12周目から。フェルシュホーはここで改めて逃げの態勢に出て、アーロンとの差をすぐに1秒以上に開くことに成功した。一方で宮田は、最後尾までポジションを落としてしまった。しかも宮田は、トラックリミット違反の警告をも受けてしまった。 フェルシュホーから遅れを取ったアーロンは、今後はデニス・ハウガー(MPモータースポーツ)の激しい攻撃に晒されることになってしまうことに。そのハウガーはファステストラップを更新するペースで、激しいプレッシャーをかけた。 コレアがウォールに接触したことでコース上にデブリが散乱したため、一時バーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言されるも、すぐにこれは解除される。 そのVSC解除直後、ハウガーがついにアーロンを捉えて2番手に浮上。標的は首位フェルシュホーに切り替わった。ただアーロンも諦めず、ポジションこそ落としたもののハウガーの背後にピタリとつき、逆転の隙を狙った。 しかし結局はフェルシュホーが逃げ切り、トップチェッカー。2位には0.7秒差でハウガー、3位にはさらに0.7秒差でアーロンが入った。以下エンツォ・フィッティパルディ(VAR)、ゼイン・マローニ(ローディン)、クロフォード、アントネッリ、ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス)までが入賞となった。 宮田は終始ペースが上がらず。最終ラップに自己ベストも更新したものの、結局14位でのフィニッシュとなった。
田中健一
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