東京五輪の有明体操競技場 巨大な木造アーチつり上げ
[映像]巨大な木造アーチがつり上げられた有明体操競技場の建設現場
2020年東京五輪・パラリンピックで体操、ボッチャなどの会場となる「有明体操競技場」(東京都江東区)の建設現場が7日午前、報道陣に公開された。 【動画】東京五輪まで2年 海の森やカヌー会場建設は「概ね順調」
建設現場を報道陣に公開
最大のポイントは、幅88.8メートルにも及ぶアーチ型の木造屋根。この日は梁(はり)部分の巨大な木造アーチを地上からつり上げる作業が行われた。 屋根は5つのユニットに分けられ、1ユニット(幅69.6メートル、奥行き14.4メートル、重さ200トン)ずつリフトアップ。油圧ジャッキで1時間に5メートルというパッと見は動いているように見えないペースで、地上30メートルまでゆっくりと慎重に持ち上げられていた。今回は2つ目のユニットの作業で、来春までをめどに残り3つをつり上げる。
同競技場には国産木材がふんだんに使われ、大屋根のアーチ部分にはカラマツを、客席はスギを活用する。 また観客席の段床の傾きをそのまま外壁の輪郭に活かし、建物の四方に軒下のような空間を創出。大屋根の「張弦梁構造」と合わせ、日本の伝統的な手法を反映させた。 2017年11月から始まった建設工事の進ちょく率は約50%で、2019年10月末に完成する予定。同競技場は1万2000人を収容し、ほかに新体操やトランポリンも開かれる。大会後は仮設の客席部分が撤去され、展示場として利用されることになっている。