台湾民衆党創設者の柯文哲氏が「党首辞任声明」 8月に汚職容疑で逮捕
【台北=西見由章】汚職容疑で逮捕された台湾の第2野党、台湾民衆党の柯文哲主席(党首に相当)が、党主席の「辞任声明」を党幹部に送付したいとして台北地方法院(地裁)に申し立て、認められたことが20日わかった。中央通信社が伝えた。柯氏は台北市長だった2019年に民衆党を創設した。 同通信社によると、柯氏は辞任声明を党秘書長に送付するため、容疑者の手紙や文書のやり取りを禁じた措置の解除を地裁に申し立て、認められたという。柯氏の勾留期限は来年1月4日で、検察側は近く起訴するかどうか判断する見通し。 検察側は柯氏が台北市長だった20年以降、商業ビル開発を巡り企業側の依頼を受け、容積率を不正に引き上げて便宜を図った疑いなどで柯氏を今年8月末に逮捕。地裁は証拠不足を理由にいったん釈放を決定したが、9月上旬の差し戻し審で2カ月間の勾留を認め、さらに11月初旬に勾留延長を認めていた。 民衆党は台湾の立法院(国会に相当、定数113)で8議席を有し、過半数を占める政党がない中でキャスチングボートを握っている。