【ONE】山北渓人、猿田洋祐との日本人対決に「構図としては“PANCRASE 対 修斗 2”、猿田選手から一本を取ってみたい」=8月3日(土)朝9時
2024年8月3日(土)朝9時から、タイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催される『ONE Fight Night 24』。 【写真】両国国技館で行われた修斗vs.PANCRASE対抗戦 ストロー級MMAマッチ(5分3R)で猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS)と対戦する山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We)が、試合前の公式インタビューで現在の心境を語った。 第3代ストロー級キング・オブ・パンクラシストの山北は、2023年3月のONEデビュー戦でアレックス・シウバに判定勝ち。2024年1月の日本大会でボカン・マスンヤネに判定負けを喫したが、わずか1カ月強の3月にジェレミー・ミアドに一本勝ちで再起を遂げている。修斗とONEの2団体で世界王座を獲得した猿田を相手に、連勝なるか。 ◆ずっと動き続ける練習をたくさんしてきた ──現在のコンディションは? 「いつも、いつも通りですが、減量は考えずに勝手に落ちています。動きもすごく良いです。周りからも仕上がっていると言われてます!」 ──今回の対戦相手の猿田選手について、いつか戦う相手と前からイメージしていましたか。 「ONEに参戦し始めた頃から同じ階級なので意識はしていましたし、僕がONE参戦する前からもやはり見ていて。強い選手で目指さないといけない存在とずっと思っていました」 ──選手としての印象は。 「やっぱり組みが強いイメージでレスリングもちゃんと強いし、体操出身ということで身体能力もあってバランスもすごい。それで柔術も強く打撃もできて本当、全部できる選手だなって思います」 ──このインタビューを行う前、猿田選手にインタビューをしたのですが、猿田選手も今と同じ印象を山北選手に対し思っていました。 「以前に猿田さんが、僕について猿田選手と前チャンピオンの(内藤)のび太選手を掛け合わせたみたいな、いいとこ取りしたみたいな選手、と言ってくださって、それを耳にしてすごい嬉しかったし、自分もタイプ的にもまさにそんな感じかなとも思っていました」 ──ONEという海外選手と戦う機会が多い中で、早い段階で日本人対決となりましたが、何か意識することありますか。 「確かに、想像していたよりは早めに来たなって思いました。でも世界一を目指している者同士なので、いつかは当たるだろうと思っていましたし、日本人対決は、出来ればやらないかなと思っていましたが、実際、やるってなったら、相手も強い選手なので素直に嬉しかったです。僕の中で猿田選手がストロー級の日本人選手の中では一番強いと思っているので、その選手と試合できるとこまで来たのかと、嬉しいです」 ──今回の試合、ファン目線的には、“山北選手がONEの元世界王者に挑む”と“PANCRASE vs.修斗の王者対決”という構図がありますが、その辺りは意識しますか。 「構図としては“PANCRASE対修斗”というのが、分かりやすいなと思っていて。PANCRASEの2代目王者の北方(大地)選手が猿田選手にやられているので、ここは3代目の僕が取り返さないと」 ──となると、フィニッシュはパウンドアウトですか?(※2019年10月のONE日本大会、修斗・パンクラスの王者対抗戦で、猿田は北方にグランドパンチで2R TKO勝利を飾っている) 「そうですね。やっぱり“やられた分は”って感じです」 ──猿田選手に対しての警戒点は何でしょうか? 「投げ、パンチもしっかり振ってくるし、倒してもくる。試合見ていて、すごいパンチを振ってくるなって思いましたが、今回も打撃面はいつも通りしっかり仕上げてくると思うし。後はやっぱり組みですね。結構、トップが強く、上を取るとかなり強い選手だと思うので。もし上を取られたら、ずっと動き続ける練習を今回はたくさんしてきました」 ──その上で、自身がイメージする試合展開、もしくは理想的なフィニッシュの形があったら教えてください。 「猿田選手はあまり一本負けしている選手じゃないと思うので、そういう選手から一本を取ってみたい。ただ、テイクダウンを取るのも手こずるかなと想定しているので、打撃の展開もしっかりあると考えています」 ──猿田選手はスクランブル合戦のキツい試合になるだろうと予想していましたが、いかがですか。 「前回の(マンスール)マラチエフ戦を見たのですが、やっぱり凄く動きますね。僕もすごく動くタイプなので、やっぱり見ていて面白い試合になると思います。噛み合うと思います。これぞストロー級、軽量級っていうような感じの試合になると思います」 ──猿田選手は現在、数字的には3連敗の状態ですが、ただ敗れたものの、マラチエフ戦では善戦していました。この辺りどう思いますか? 「確かに、ランキングとか数字的には落ちている感じになっていると思うのですが、実質の強さは全く落ちてないと思っています。仮にあるとしたら、負けている中でダメージはあるのかなと。その分は自分にアドバンテージになるのかもしれません」 ──ONE参戦からの自身の試合やパフォーマンスをどう評価していますか? 「3試合して3戦2勝1敗です。日本大会で負けてしまったのですが、僕的には日本大会でランキング2位のボカンと戦いましたが、もしその時勝っていれば、(近く)タイトルマッチをやるのかなって思っていたので、あそこで落としちゃったんで、ちょっと遠回りしたなって思っています。でもその後のミアド戦で快勝出来たので、なんとか立て直したんじゃないかなって思います」 ──日本大会でボカンに負けてからわずか1カ月後にミアドに一本勝ち。この期間の心理状態はどうだったのですか。 「負けてちょっと落ち込んでいたんですけど、そのタイミングでオファーをくれて、これはチャンスだなと思って。そこで代表と相談して、代表もやろうって感じになっていたんで、怪我とかもそんなになかったんで、それで受けました。ボカン戦では上手くやろうとしてちょっと落ち着きすぎて戦っていたので、僕の良い部分のガツガツした感じとか、全然出せていなくて、ミアド戦では練習からそこを取り戻すことができたし、試合でも良いイメージで戦えたので、勝っている時の自分を取り戻せたって感じです」 ──では、その敗れた経験が自分の良い部分を再認識し、さらに磨きをかけることに繋がった感じでしょうか。 「そうですね。やっぱり負けは必要。必要というか、僕のマインドを良い風に変えてくれました。あの経験でさらに強くなっていると思います。負けましたが、良い経験になりました。負けて落ちてそこから復活したところなので、今が一番乗っているというか、一番強い状態だと思います」