ライカ全面監修「Leitz Phone 3」レビュー。フィルタでらしさ演出、手軽にフォトグラファー気分を楽しめるカメラスマホ(石野純也)
Leitz Looksにはフィルター機能も搭載されており、これを変更することでライカっぽい絵作りをさらに極めることができます。 「MONOCHROME」「CINEMA CLASSIC」「CINEMA CONTEMPORARY」「ENHANCED」「VIVID」の計5種類。それぞれのフィルターをかけると、同じ風景でも見え方がガラッと変わります。 写真をよくよく見ていくと、レンズの周辺減光まできっちり再現してたりします。一般的なスマホでは、逆にAIで均一に明るく処理してしまうような部分。このようにアナログ的な効果をあえて施しているのは、Leitz Phoneならではで、エモい写真に仕上がるゆえんがわかったような気がしました。 細かいながらも非常に重要なのが、Leitz Phone 3で新たに加わったウォーターマーク機能です。赤丸に白抜きの「Leitz」ロゴが入るだけで、写真の仕上がりが何となく3割増しぐらいになったような気分を味わえます(笑)。 ウォーターマークにはレンズ名やシャッター速度、F値、ISO感度も記載され、プロっぽさもアップ。演出として、アリと言えるでしょう。 このウォーターマーク、Letizia Looksで撮ったコントラストの強いモノクロ写真につけたときの映え方が抜群です。 ぶっちゃけ、モノクロとウォーターマークを設定して、28mmの「Summilux」あたりで適当に近所の風景を撮っていくだけでOK。散歩しながらシャッターを切っているだけなのに、あたかも作品集を作っているかのような写真が次々と記録されていきます。 見慣れた普段の風景を作品に変えてしまうスマホと言うとやや大げさかもしれませんが、凝った“風”な写真を手軽に撮れるのはLeitz Phone 3ならでは。 普通のスマホでも撮れる写真のクオリティは上がってきていますが、味のようなところを再現できているのはお見事と言えます。 フォトグラファーなり、写真家になったかのような気分を味わえるスマホは、なかなかありません。その意味で、Letizia Phone 3は唯一無二の端末です。
惜しいのは、シャッターボタンがないこと。画面上に表示されたソフトウェアキーでは、イマイチ撮影時の盛り上がりに欠けてしまいます。 側面のボリュームキーでも撮影できるものの、カメラとして構えたときに指を置く場所ではないため、シャッターボタンのように自然ではありません。 この点では、シャッターやズームの操作が可能な「フォトグラフィーキット」を周辺機器として導入したシャオミが一枚上手。ハードウェアが絡んでしまうだけに難しかったのかもしれませんが、今後は、撮影時の所作も含めたトータルでの監修を期待したいところです。
石野純也@TechnoEdge
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